【R#283】身体軸を整えると「自分軸」が整う理由〜無意識から意識へ

はじめに

東京・渋谷でロルフィング・セッションと脳科学から栄養・睡眠・マインドの脳活(脳科学活用)講座を提供している大塚英文です。

ロルフィングを含め、ボディワークを使って身体を整えていくと、徐々に世界に対する見る目が変化する。ボディワークは、身体の中心軸を整えることを行うのだが、他人軸で物事を見ていたのが「自分軸」で物事を見れるようになる。

私は、セッションを受ける方に対して、このように説明するのだが「自分軸」を言語化ようと思っても難しい。

そこで、今回は、身体軸を整える意味を「自分軸」から考えてみたい。

「自分軸」はなぜ必要か?〜筋トレの一つ

人というのは承認を受けたいという気持ちを持つ。これは、食欲、性欲、睡眠欲と同じような欲求。欲求の一つとして考えられるので、「承認欲求」は自分の中に無意識(自然発生)的に生まれてくるのだ。

自分の中で「承認欲求」が自然と生まれてくるという意識が大切。「承認欲求」を持っている自分を認めた上で、自分で判断する=自分軸を持つことが重要なのだ。さもなければ、他人からの承認を得る=「他人軸」の基準で物事を判断してしまうのだ。

この意識の積み重ねが、
「自分で判断する基準を作り、人に左右されない形で決断できるようになる」
につながっていく。

いわば、筋肉トレーニングの一つと考えてもいいと思う。

「自分軸」の2つの考え方〜概念と思い込み

自分軸で大事になるのは、世の中は「概念」と「思い込み」でできていることを知るということだ。

ここでは、
概念とは、「人間が決めた約束事」
思い込みとは、「無意識的・意識的に身につけた物事の見方」
という意味で使っている。

ユヴァル・ノア・ハラリ著の「サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福」では、人間は社会性を持つことが特徴であり、お互いに協力し合って生きてきたため、動物界の頂点に立ったと書いている。

社会性はいわば、関係性である。人は一人では生きていけないので、他人から物事を学ぶことで、「人間の決めた約束事」(概念)を知る。他人の中で一番影響力があるのが、両親。次に兄弟、学校の先生、生徒仲間、友人、仕事の同僚等だ。

興味深いことに、これらは「筋膜」の中に記憶されており、思い込みとして「無意識的・意識的に身につけた物事の見方」として自分に大きな影響力を持つのだ(詳しくは「世界に対する見方を変える〜身体から心へのアプローチ」参照)。

「筋膜」が動きたい方向へ〜自分軸が整う

ロルフィングは、筋膜へアプローチする。「筋膜」には、心に抱えている過去のトラウマや悩みが緊張という形で身体内に記憶されている。「筋膜」は、動きたい方向がある。その動きが、トラウマや過去の経験により、動きくくなっており、それが姿勢に大きな影響を与えているのだ。

施術者は、ニュートラルな状態になり、「筋膜」が動きたい方向へ誘導することによって、勝手に「筋膜」が動き出す。その結果として、自ずと身体が整えたい方向へ動き出す。最終的に身体を効率よく使うための整理整頓が起きてくる。

興味深いのは「筋膜」が動きたい方向へ動き出すと、身体の中から、主体性(英語で「agency」)が働き出し、自分軸で物事を判断するきっかけとなる。無意識に考えている執着や考え方を手放すことが思いの外、簡単にできるようになるのだ。

まとめ

今回は、身体軸を整えることを、自分軸という観点から、まとめさせていただいた。もしご興味がありましたら、ご自身で体験いただくのが一番。体験セッションも受け付けていますので、ぜひお越しください。

少しでも、この投稿が役立つことを願っています。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka