【RM#10】Rolf Movement – Part 1(6)〜身体の動きとTonic Functionをどう関連づけるか?

2017年9月2日。Rolf Movementのトレーニングも6日目を迎えた。

この3日間で、ロルフィングのセッション4〜6を中心にロルフィングの「身体の動き」=Rolf Movementをどのようにセッションに取り入れたらいいのか?Embodimentと身体の動きを通じたセッションの練習をしてきた。

8月31日のセッション4(「身体の気づきを促すために:ゆっくり、丁寧、言語化」参照)、セッション5(「動きではどこに注目するか?〜Phoric FunctionとFixed Point」参照)に続き、セッション6も深層セッションであるため、動きがより細かく、丁寧さが求められるようになる。

ロルフィングのセッション4〜6までの内容を簡単に紹介すると、セッション4が、足裏から骨盤底までの主に内転筋、セッション5は、胸郭と骨盤との関係を中心に、骨盤帯と肩甲骨帯、腹腔と胸腔内の内臓付近や腸腰筋に対して、筋膜にアプローチ、身体を整えていく。

対し、セッション6は骨盤を支える足裏と脚、仙骨と腸骨との関係を整える、背骨を肋骨から自由にする、仙骨を含めた背骨に呼吸が入るように、主に身体の後側の背骨の周辺を中心としたセッションとなる。

今回は、アシスタントのHarve Baunard先生のガイドに基づいて、セッション6のEmbodimentが行われた。約40分近くに渡ったが、セッション5と同じように、姿勢も多岐にわたる。例えば、座位、歩行、四つん這いを含め様々な姿勢から、背骨をどのようにして腹腔内の内臓、胸郭から身体を自由にさせるのか?そしてどのように呼吸を楽にするのか?等、意識を向けるような動きをした。

仙骨をどのように骨盤から自由に動けるように意識を向けるのか?背骨の前側にある内臓(小腸、大腸、肝臓、心臓等)のぶら下がりの意識を四つん這いの姿勢で意識するのだが、イメージを使ってどのようにして意識を高めるのか?足裏を使ってどのようにして仙骨の力を抜くのか?等、多岐にわたった。

今回理解が深まったのは、「背骨の末端にある尾骨・仙骨をどのように言葉を通じて意識を強めるのか?」だった。尾骨から頭蓋骨にかけての背骨を伸ばすのではなく、伸びるという意識。自分で力を入れるのと、伸びるという意識の違いは、筋膜へアプローチするのみならず、身体の動きを意識させることによる可能性を感じた。

そして、セッション6の中心となる筋肉群は、身体の後ろ側に位置しており、Tonic Functionに必要なTonic Muscleが集中している(Tonic Muscleについては「身体と心(2)〜Tonic Function(1)」参照)。

このことから、今回学んだセッション6での3つの動きは、「身体に深層の筋肉を活性化させるために、どのようにして表層の筋肉に力が入らないようにするか?」の意識の仕方が学べたと思う。

実際、足裏、踵、脛、ハムストリングスを含めた足の裏側や背骨にアプローチする際に、身体に圧力を加えるのではなく、ロルフィングでいうところのγ運動神経系を活性化させるために、クライアントさんにセッションを提供する側も力を入れる(表層筋を中心に)ことなく、自分の身体内の深層の筋肉を活性化、どのようにして空いているスペースを作るのか?に向かうことが可能になる。そのためにも、身体を容器(Container)のようにイメージしながら、ゆっくりとした動きが手助けとなる。

feet

背骨を胸腔(胸骨周辺の筋肉を含む)や腹腔(腹筋を含めた筋肉を含む)の力をうまく力を抜きながら、どのように動かすのか?私自身苦心しながら練習をしたが、ロルフィングの施術を提供する際、非常に重要となる見方となるので、しばらく帰国後はこういったアプローチをセッションに取り入れたいと思っている。

ワークショップは残り後1日。最終日はセッション7なので腕、首を中心に学ぶ予定だ。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka