【R#384】うまくいかなかった時に、どう向き合うか?──日本人に囲まれたトレーニングの雰囲気〜AT-2(9)

はじめに

こんにちは。渋谷でロルフィング・セッションを提供している大塚英文です。

いよいよ、24日間におよぶアドバンスト・ロルフィングのトレーニング(以下AT)も、最終週(残り4日間)を迎えた。7月11日には、無事にアドバンスト・ロルファーとしての認定を受ける予定だ。改めて、この貴重な学びの機会を支えてくださっている講師のRay McCall先生と田畑浩良先生、通訳の古川智美さん、そして運営スタッフの皆さんに、心から感謝申し上げます。

日本人だけの場に身を置くということ

私は、幼少期をアメリカで過ごし、中学2年生の2学期のタイミングで日本に帰国した。「帰国子女」としてのバックグラウンドがあり、日本文化に再適応するのにとても時間がかかった。日本人だけの集団の中で、ありとあらゆる種類の陰湿ないじめに巻き込まれた経験がある。

その影響からか、日本人だけの集団で学ぶことに対してある種のトラウマがあり、トレーニングもなるべく海外で受けたいという思いが強い。ロルフィングのベーシック(基礎)・トレーニングやロルフ・ムーブメントの資格もドイツで取得した。結果的に、海外での学びは非常に快適で、自分らしく過ごせる時間となたった。

今回のアドバンスト・トレーニングは、久しぶりに「日本人に囲まれた場」に24日間身を置く体験となった。参加者のうち、外国人はギリシャ人の方が一人だけ。多くが日本人という環境に対して、長期間に及ぶこともあり、正直なところ、最初は不安もあった。

ですが、今こうして最終週を迎えようとしている今、色々とあったが、いい経験になった。

失敗ではなく、選択の機会として捉える

新しいことに挑戦する時、うまくいかないことの方が圧倒的に多い。それでも、うまくいかなかったことを「失敗」と捉えるのか、それとも「新たな選択肢が必要だった」と捉えるのかで、次の一歩の質はまったく変わってくる。

日米を問わず、現代の教育や社会の風潮として、私たちは「失敗を恐れる」ことを必要以上に刷り込まれてきたように感じる。

10年前にロルフィング・セッションの提供を始めた時から、私自身もその「失敗への恐れ」という思い込みを徐々に手放せるようになってきた。しかし、セッションで出会うクライアントさんの中には、今なおその思い込みに縛られている方も少なくない。

自分の感覚に正直に──学びの質を高める姿勢

今回のATでは、今まで自分が行ったことのない手技、在り方、そして知覚の仕方に次々と触れる機会に恵まれている。時に「違和感」を感じたり、時に「腑に落ちる」感覚があったり——それらすべての体験を、自分の内側に正直でいようとする姿勢で受け止めている。

自分の内なる反応に注意深く耳を澄ませることで、学びはより深く、そして自分の中に根づいていく。そのことを、今回改めて実感できている。

通訳とICレコーダーの活用で、学びを言語化する

もうひとつ、今回の学びを深めるための大きなサポートになっているのが、通訳の古川智美さんの存在だ。帰国子女というバックグラウンドではないにもかかわらず、通訳は的確。内容が英語で伝えられた後、日本語での通訳が入るため、自然と「2回聞く」構造が生まれる。このことが、理解の定着に非常に役立っている.

更に、今回はICレコーダー「PLAUD NOTE」を活用。講義やディスカッションの内容を録音・文字起こし・要約している。文字起こしは、最新のOPEN AIのものを使っているので、音声に忠実に再現してくれる。そこで、録音をもとに内容を振り返り、ブログ記事や学びの記録として言語化していくことで、より確実に自分の知識として定着させている。

ぜひ、ご興味のある方は、過去のブログをチェックくださいね。

まとめ:残りの時間を、存分に味わいたい

いよいよ今日から、最後の4日間が始まる。

居心地のよさを選ぶことも大事。でも、時にはあえてその「枠」を超えてみることで、自分でも気づかなかった可能性に出会えることがある。今回、日本人に囲まれた場で、過去の体験と向き合いながら、身体・心・言葉のすべてを通して深く学べたことは、これからの活動の大きな糧になると確信している。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka