ロルフィングとの出会いについては、「出会い」で触れた。
2013年12月23日に伊藤彰典氏に出会ってから、その翌週の2013年12月29日に第1回目の施術を受けてから週1回。2014年3月2日までの合計10回のセッションを受けた。筋膜をゆるめること(リリース)で身体の緊張を解いていくという手法には、身体が楽になっていくという要素がたくさんあった。ここでは、三つの気づきをシェアしたいと思う。
ロルフィングのセッションは、10回からなり1〜3回は表層筋(呼吸、膝下、体側)、4〜7回は、深層筋(骨盤底と内転筋、お腹と大腰筋、仙骨と背骨と外旋筋、首から頭部)、最後の8〜10回は統合となる。詳しくは、日本ロルフィング協会のHPを是非みてください。
第一に、一番はっきりと効果が現れたのが呼吸。普段、ヨガで呼吸にあわせて深く、ゆっくりとポーズをとっていると思っていたのだが、身体の後側にも空気が入るようになった。つまり、今までの呼吸は、上・下、左・右の呼吸を意識できていたのだが、前・後の呼吸が意識できていなかった。それが、意識できるようになり、呼吸が深まるにつれて、柔軟性が増してきた。その結果、難関だった後屈系のポーズがより深くできるようになった。
伊藤和磨氏の「アゴを引けば身体が変わる」によると、呼吸には3種類あり、それぞれ以下の効果があるとのこと。
1)上・下の呼吸は、アゴや肩こりの原因となる悪質の呼吸
2)左・右の呼吸は、腹圧を維持しやすい運動向きの呼吸
3)前・後の呼吸は、副交感神経を活性化し、心を整える呼吸
このように考えると、副交感神経を活性化させる前・後の呼吸を発見したのは、大きな気づきであった。
第二に、脳と身体では、「身体の方が反応が早く、脳の反応が遅いということ」に気づいたこと。それは、施術を受けている間、身体はすぐに「いいものはいいものと」と反応するのだが、脳の方は普段の習慣や理屈にとらわれており、なかなか反応できないことを意味する。
例えば、深層筋のセッションを受けると、深層筋に蓄積された感情(喜怒哀楽)が出てきやすくなる。身体はその反応はよくわかるが、脳は「なぜ、こういった反応をするのか?」と考える。この後は推測なのだが、理屈で考えて、理屈が合うような形で解釈し、言語化するため、脳内で書き換えが起こるのではないかと。そのためエネルギーも使われることから反応が遅いのではないかと思う。
身体からアプローチし、考え方を変える際、脳が意外と保守的なところは非常に驚きと同時に、新鮮な発見だった。
第三に、上半身と下半身のつながりを感じるようになったこと。10回のセッションを統合した結果として、上半身と下半身のつながりを実感できるようになった。そのため、身体のメリハリ(どこに力を入れ、どこに力を抜くのか?)が以前よりもできるようになり、連動して有機的に動けるようになったと思う。特に現れたのが、歩き。以前ならば、首と足が連動していないように感じたが、歩くときに股関節や膝、首、胸が総合的に動いているという感覚が出てきた。
ロルフィングについては、これからも勉強を通じていろいろと発見があると思う。これからも、自分の身体と向き合って一歩ずつ前に進んでいればと思う。