【RM#16】Rolf Movement – Part 2(2)〜直感と身体観察を通じて見えてくるものは・・・

2018年1月26日(土)、最初の3日間のトレーニングが修了した。

自分の身体の状態がセッションに反映される」で初日の模様を書いたが、今回の10日間のRolf Movementのトレーニングでは実践を重視。2人(生徒と外部クライアント)に対して3回シリーズのセッションを提供することになる。

授業が再開された初日。Rolfer役とクライアント役に、分かれた際に、それぞれどのように自分たちを観察し、評価していったらいいのか?以下のようなガイドがRita Geirola先生(以下Rita)から紹介。

毎度お馴染みの大きな画用紙に書いてワークショップ開催中に掲示されていた。

内容としては、
Rolfer(ロルファー役):
What was your felt sense in the approach?(セッションを行なった際に、どのような’Felt sense’を感じたのか?)
What ‘model’ for body reading?(身体観察を行なった際に、どのようなモデルを使ったのか?)
What level you focus and what triggered you there?(どのようなレベルでの観察を行い、なぜそのようなことを行なったのか?)
How do you strategize?(どのように戦略を立てたのか?)
What ‘Technique’ you choose?(どのような手技・技術を使ったのか?)
Your felt sense while working(セッション中にどのような’Felt sense’を使ったのか?)
How did you evaluate the result and the quality of relationship?(結果や関係性についてどのように評価したのか?)
Client(クライアント役):
Felt welcomed?(歓迎されたと感じたか?)
Felt ‘readed’?(観察されと感じたか?)
Did the work matched your need?(自分のニーズに合わせてセッションは行われたのか?)
How do you evaluate the result and the quality of relationship?(結果や関係性についてどのように評価したのか?)

今回のワークショップで興味深いのは、3回シリーズを設計する際、今まで学んだようなロルフィング10回の手順で一つ一つ「このように戦略を立て、手順はこうだ!」といった細かいことは学ばなかったこと。

どちらかというと、上記のガイドに沿って、自分の直感と、身体観察に応じて、フレッシュな状態で毎回戦略と手技を組み立てるところに力点を置いている。

言葉については、Come to Term(経験が言葉として記憶させる)という英語を、AssistantのAline Newton先生(以下Aline)が紹介。

クライアントの身体観察を行う際に、様々な情報のなかでどれを選択していくのか?

クライアントに対してRolferが特定の場所に手を当てることで意識を向かわせること=英語ではPoint of Referenceという=によって身体がどのように変化していくのか?

クライアントと対峙する時は、どのような言葉を使うのか?例えば、問題点を指摘するだけではなく、何が長所、資源(Reference)となるのか?どの部分に意識が向き、向かないのか?Opportunity(=意識を向けるきっかっけ)となりそうな場所を言語化すること。等、実践を通じて学んでいるという印象だ。

身体観察については、Rolf MovementにおけるPre-movement(オステオパシーではPrimary Lesionとも呼ばれる)という考えについて私自身不明確なところがあり、Alineに伺う機会があった。

Alineによると、動作を行う前に身体を安定化(stabilize)させるために、どこに力が入っているのか?を観察するのが、動作が行われる前の動作=Pre-movementを観察する意義はそこにあるということ。

そして、立位から座位へ移るところを観察することを通じてPre-movementは明確になっていくという。例として、尾骨と坐骨付近に力が入っている状態で立ち上がった人がいた場合に、全く意識を向けない場合と、尾骨付近の力を抜いた場合とでは、立ち上がって手で相手を押し出した時の力の入れ方が全然違うことがわかった。

次回はTonic Functionとの関係について書きたい。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka