ロルフィング10回セッションを行っている時に、必ず最後にヘッドマッサージを入れるようにしている。興味深いことに、最後にヘッドマッサージを取り入れると、睡眠不足な方は、施術当日の夜、深く睡眠に入れるという。

先週末に、施術をさせていただいたお客さんからは、「Fitbitで睡眠の度合いを測ったら、必ずロルフィングの施術を受けた後の夜は、睡眠が深まるので、毎回施術を受けるのが楽しみだ」と嬉しい感想をシェアしていた。
実は、世界一周する前に、ボディワークの経験が何もなかったので、施術を学ぼうと思い、タイ古式マッサージコースの認定機関の一つ、ITMのスクール(当時、溝の口駅から徒歩圏内)へ(「ITMタイ古式マッサージコース Level 1を終えて」「ITMタイ古式マッサージコース Level 2を終えて」に書いた)。

製薬会社の勤務時代、伊豆高原のスパリゾートのDHCの赤沢温泉郷で、タイ古式マッサージを受ける機会が多かった。
交感神経優位な身体に対して、効果がてきめん。
是非とも一度は手技を学びたいと思っていたので、ロルフィングのトレーニングを受ける前に、Level 2までの資格を2014年7月13日に修得。
その際に、ヘッドマッサージのやり方について一通り学んだ。結局、その手技がセッションに役立っており、予想以上に好評だ。

睡眠については、さまざまな本が出版されているが、個人的にオススメなのが、マシュー・ウォーカー博士の「睡眠こそ最強の解決策である」だ。

脳が眠っているか否かについては、上記のように、脳波、眼球運動、筋肉の活動の3つが密接に関わっていると言われている。
脳波とは
「ヒト・動物の脳から生じる電気活動を、頭皮上、蝶形骨底、鼓膜、脳表、脳深部などに置いた電極で記録したもの」
で、リラックスした時に出るものと、覚醒した時に出るものなどが知られており、イメージしやすいかと思う。

睡眠中に眼球運動が行われることは、赤ちゃんの観察から始まった。寝ている時に、眼球運動が激しく動き、この状態だと脳波も目立って活性化する(実際、起きている時と同じ脳波になる)。
眼球運動が活発な睡眠を、RAPID EYE MOVEMENT(高速に眼球が動くという意味)=REM=レム睡眠と呼び、眼球運動が起こる前後で、眼球が動かない、脳波の活動も緩やかな長い睡眠を、NON REM=ノンレム睡眠と区別する。


レム睡眠とノンレム睡眠は上記のようなリズムを刻むのだが、何と、2つの睡眠によって、人間の脳の記憶スペースの容量不足を解消するように働いているという。
具体的には、
- 1)ノンレム睡眠で、情報を整理(神経細胞のつながりの強化)
- 2)レム睡眠で、情報を統合(神経細胞のつながりを削除)
の役割分担を果たす。
胎児期には、レム睡眠が多いが(レム睡眠:ノンレム睡眠=1:1)、新生児から徐々にノンレム睡眠が多くなり、5歳児までには(レム睡眠:ノンレム睡眠=3:7)になっていくという。
面白いのは、レム睡眠は、人間の早期発達に欠かせない。そして、新生児の時期にレム睡眠が妨害される(例、妊婦がアルコールを飲むと胎児へ影響)と大人になってから社会性に異常が認められるらしい。

興味深いのは、ノンレム睡眠の減少は、20代の終わりから30代の初めにかけて始めること。40代の終わりには、10代に比べ、深い眠りが60-70%減少、70歳頃には、80-90%減少するとのこと。
このように睡眠について、色々とわかってきたことがあるが眼球運動は、筋肉の運動の一つだ。私の仮説の一つとして、上半身や下半身の筋膜や筋肉をロルフィングの施術で整え、首や頭、目の周辺の筋肉を緩めるように施術をすると、睡眠に好ましい影響を及ぼす可能性があることだ。
なお、睡眠を改善していくために、ウォーカー博士は、以下のような生活の工夫を唱えている。参考になれば幸いだ。

2026年9月の注記
この記事は、10回セッションの最後に必ずヘッドマッサージを入れている、という書き出しで始まっている。2021年の時点ではそうしていた。
いまは、毎回入れているわけではない。
認定の外側で学んだもの
ヘッドマッサージの手技を学んだのは、ロルフィングのトレーニングを受ける前だった。ITM のタイ古式マッサージ Level 2 を修得したのは2014年7月13日、ミュンヘンへ発つ前月にあたる。世界一周に出る前、ボディワークの経験が何もなかったので、施術というものを一度学んでおきたかった。ロルフィングを学ぶための準備として受けたわけではない。
その手技は、いまも使っている。ただし、必ず入れるものではなくなった。
目の動きのエクササイズ
同じ年の11月、Phase II と Phase III のあいだに受けたメンタリングで、Keith Graham からフェルデンクライス・メソッドの動きを教わった(「ERA Mentoring Session(1)〜英国での体験(1)〜Keith Graham」参照)。
右に顔を向けて右を見ながら、顔だけを左へ回していく。目は右を見続ける。頭と目が別々に動く。2〜3回繰り返すと、肩こりや首こりが楽になる。
この動きも、時々使っている。
Keith から学んだものとしてこれまで書いてきたのは、太極拳から来る足と地面の話だった。触れる手が電源プラグで、地面がアース。そちらは施術者の側の話で、2025年のアドバンスト・トレーニングの Neutral につながっている。
目の動きのほうは、クライアントに渡すものとして残った。同じ一日から、二つの別の系列が出ている。
2014年という年
タイ古式が7月、ミュンヘンでのトレーニング開始が8月、メンタリングが11月。
ロルフィングの課程が始まる前と、その途中に、課程の外側から入ってきたものが二つある。どちらも睡眠に関わる場面で使っている。
学びの記録としては認定の系譜が中心になるが、実際に手が覚えているものは、そこからはみ出している。
必ず、から、時々へ
2021年の記事は「必ず」と書いている。いまはそうではない。
手技が減ったというより、何を入れるかをその都度決めるようになった。2025年のアドバンスト・トレーニングで扱われたのは、決まった順序を外したところで何を手がかりにセッションを組み立てるか、という問いだった。
最後にヘッドマッサージを入れるという手順も、その対象になったことになる。
