【R#268】食事は取るタイミングが重要〜日常生活でできること

はじめに

みなさん、こんにちは!
東京・渋谷でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

食事と姿勢〜正しい、間違いよりも大事なことは?

私は、2015年6月から渋谷にて、ロルフィング・セッションを提供している。手技を使ったロルフィングが、マッサージと整体と違って効果が持続する理由は「整体・マッサージとの違い〜症状か構造か?」に書いた。生活習慣で取り入れることができることとして、睡眠水の取り入れ方を含め紹介した。今回は、食事のタイミングについて話したい。

身体の姿勢は、「正しい姿勢」「間違った姿勢」「負担のかかる姿勢」で語られることが多い。果たして「正しい」姿勢ってどうやったらわかるのか?実は、他人(親、学校の先生、職場の同僚、上司、パートナー)によって、本人にとって正しいかどうか、決めているのだ。これが「無意識」に行う傾向が強いため、ロルフィングに来て初めて気づくことが多いのだ。

同じことが食事について言える。外部の環境(親、学校の先生、憧れの先生、国家、文化、そして「科学」!!!!)によって、本人にとって適切な食事を選択。雑食、マクロビ、糖質制限、パレオ、地中海式料理、日本料理、菜食主義(五葷抜きを含む)につながっている。

私は、食事や栄養についても伝えているが「何の食事がいいですか?」と聞かれることが多い。残念ながら、人間は長期にわたって食事について実験を行うことが不可能。しかも、思い入れの強い食事法に対して、別の食事に変えるのは厳しい。マインドにも関わっているからだ。

実際、科学的にどれが優れているのか?証明されていない。しかも、バランスの良い食事を摂りましょう、とよく言われるが・・・。実は、アスリート、妊娠中の女性、10代、ボディビルダー、糖尿病患者等、それぞれに合った食事の「バランス」って何か?という視点で見ていく必要があり、難しい。

食事と姿勢は似ているところがあり、最終的には、自分であった食事(姿勢)を自分なりに見つけていくことが大切となる。

食事を摂るタイミングが重要〜食べない時間をどう決めるか?

最近の科学では、何を食べるかよりも、いつ食べるのか?に注目が集まっている。人間には、体内時計があり(2017年のノーベル賞は「体内時計の遺伝子の発見」に与えられた)、そのリズムに沿って、消化・吸収が行われていること。そのリズムが崩れると、糖尿病、心臓病、体重増、うつ、体内炎症をはじめ、さまざまな疾患や症状と関係が深いこともわかってきたのだ。

そこで、提唱されているのが、「ある一定の時間内で食事を終える方法」で、TRE(Time Restricted Eating、食事を摂るタイミングを制限した方法、間欠的断食(Intermitting Fasting)とも呼ばれている)だ。科学的には、1日、8、9、10、12時間以内で食事をとった場合は健康だが、15時間以上だと、健康を害する可能性が高まることが知られている。

食事と体内時計について、ソーク研究所のSachin Panda博士は「The Circadian Code」(未邦訳)に最新の成果を紹介しているのでご興味のある方は、ブログに書いたのでチェックください!今回のブログでは、どのようにTREを実践するか?についてまとめたいと思う。

食事を摂る時間を8時間以内にする〜16時間断食

TREとは、水以外の食を一番最初に食べてから、最後の食を取るまでの時間を決める。それ以外の時間は、カロリーとなる食事は摂らない。個人的には、8時間のTREが一番効果があり、お勧めだ(逆に4〜6時間だと、過食になる傾向があるらしい)。そこで、私は、午前10時〜午前11時頃に食事をスタート、午後6時〜午後7時までに、カロリーを含む食事を終わらせるようにしている。

ただし、毎回8時間を守るのは、厳しいケースがあるのではないかと思う。例えば、イベントや友人との食事がある場合。個人的にはそういったことに遭遇することがあり、TREを最大で12時間を週1〜2回はOKにするようにしている。

参考に8時間以内に収める場合は、食事の内容はこだわらずに食べる。感覚が良くなり、食事内容も改善していくのを体感できるからだ。そうはいうものの、食欲を抑える方法はある。食欲のコントロールを手助けするのが、朝に蛋白質を20〜30gか中鎖脂肪酸(MCT)を摂ることだ。人間には、食事を摂ると、消化管にどれだけ食事が入ったのか?監視する。蛋白質と脂質を一定量摂ると、消化管から消化管ホルモンが分泌。食欲に影響を及ぼすのだ。

起床してから1時間以上は食事を摂らない

注意しているのは、起床してから1時間は、食事を摂る時間をできるだけ遅くしていることだ。実は、前日の午後7時から食事を摂ったとしたとしても、食事の消化・吸収を終えるのに6時間は最低かかる。その後、断食の効果が発揮。睡眠時に、細胞の修復、学習効果を高める、脳内のゴミを除去するといった効果、体脂肪の分解といったことが起きる。断食の効果を延長するため、起床時、最低でも1時間は遅く取りたいのだ。

さらに、食事が入ってない時の方が、集中力や仕事が捗りやすい(ただし注意なのは、血糖値が低いと感じた時)。特に、睡眠の時に話したが、起床時に日光を浴びると、コルチゾールが出て、目覚め、集中力を高め、眠気を覚ます上でも重要となる。

起床時に冷シャワー、日光を浴びる

起床してからの朝は、瞑想を行ってから、シャワーを浴びる。その時に、温シャワーと冷シャワーを交互に3回繰り返す。面白いのは、脳の神経伝達物質のドーパミンとノルアドレナリンが出る。起床してから1時間食べれなくても、集中力や覚醒が高まる効果が実感できるので、重宝している。ヨガの呼吸法やWin Hofが開発した呼吸法もドーパミン、ノルアドレナリンを上げる効果があるとのこと。

夜寝る前、2〜3時間は食事を摂らない、歩く

断食の発揮させるためには、夜寝る前の2〜3時間までに、カロリーのある食事を終えたい。私の場合は、それに一工夫を行なっている。食後に30分ほど歩くようにしている(他にも、食事中にシナモン、希釈したレモン水を摂取してもOK)。面白いのは、軽い運動を行うことで、糖質(ブドウ糖)の消化・吸収を早めることができ、早く断食の状態に持っていくことができる。

さらに、細胞、組織の修復や体脂肪を分解すると言われている「成長ホルモン」の分泌も、血糖値が下がりすぎていない状態で、夜寝る前の2〜3時間に食事を終えた場合に出やすい。特に、年齢とともに「成長ホルモン」の値は低下していくので、この効果はありがたい。

時間はできるだけ同じ時間帯におさめる

最後に、TREを行う際、食べる時間は一定の周期で行ったほうが、身体にとっていい。なぜならば、バラバラの時間帯にすると、体内時計も時差ボケが起きてしまい、回復するのに数日から1週間ぐらいかかってしまうのだ。そのため、可能な限り、時間帯は固定の方向で進めると良いと思う。

まとめ

今回、「ある一定の時間内で食事を終える方法」について、どのように実践するか?を中心にまとめた。少しでもこの投稿が役立つことを願っています。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka