【R#297】骨盤の可動域を広げることで、背中が伸びた〜相本幸子さん・体験記②

はじめに

東京・渋谷でロルフィング・セッションと脳科学から栄養・睡眠・マインドの脳活(脳科学活用)講座を提供している大塚英文です。

私は、2015年6月から、ロルフィングのセッションを提供している。「筋膜」へアプローチすることで、身体の姿勢が整えていくのだが、身体の動きもそれに連動して良くなることだ。今回は、新たなロルフィング(ロルフ・ムーブメント)の体験記を紹介したい。

ロルフ・ムーブメントとは?

ロルフィングの創始者のIda Rolfは「筋膜」を、身体の形(構造)を維持するための臓器(Organ of Structure)と呼んだ。身体の形は、その人が歩んだ人生の歴史であり、様々な経験が刻まれている。ロルフィングの手技は、「筋膜」が動きやすい場所に行けるよう適度な圧を加えると、身体の形に変化が起きる。形が変わると、身体の動きが変わっていくのだ。

ロルフィング10回のセッションでは、「筋膜」を通じて、姿勢や身体の動きの改善が期待できる。実は、もう一つ提供しているセッションがある。ロルフィングの効果を定着させるのに、身体の動きをメインとしたロルフ・ムーブメント(Rolf Movement)3〜5回のセッションだ。

創始者のIda Rolfのロルフに、身体の動き=ムーブメントを取り入れたセッション。ヨガ、ピラティス、ダンサー、歌手、楽器演奏家、身体(呼吸)等、身体を使ってパフォーマンスを挙げたい方に適したセッションとして2020年より提供中。面白いのは、全ての筋肉を動員し、ゆっくり、丁寧に、言語化していくことで、身体に大きな変化が起きることだ。

注目しているのは、クライアントさんに身体の動きを覚えるよりも、身体に意識を向けること。ほとんどの人は、頭で身体を動かしており、物事に対して素早く反応する傾向がある。おそらく、速さ、効率良さ、頭で考えることが重視されている社会がそうさせているのでしょう。

反対に、ゆっくりと、今までの動きを一度手放して、丁寧に行っていくと、どうなるのか?何と、自分の身体の中で、どこが緊張して、動きにくいのか?見えてくるのだ。過去の自分が身につけた動きの習慣=古い習慣を手放し、身体の意識に新たな選択肢が生まれる。結果として、新しい動きの習慣が身につくと言ってもいい。

セッションを体験〜相本幸子さん〜骨盤の動きの改善

今回、フリーアナウンサーの相本幸子さんに骨盤の動きを中心とした、ロルフ・ムーブメントを体験していただいた。骨盤には、坐骨、腸骨、恥骨の3つがあり、更に、背骨の末端の尾骨と隣接している。意外と思うかもしれないが、それぞれを独立して動かすのが、難しいのだ。

逆に、独立して、坐骨、恥骨、尾骨の3つをそれぞれ違ったものとして扱って、動きを意識すると、座った段階で、骨盤底に呼吸が入りやすくなり、肩の可動域が広がり、腰痛が軽減していくのだ。そして、肩や胸の力が抜けない人が、最後に、骨盤底の力を抜くようなエクササイズを行うと、背骨が延び、不思議と力が抜けていくのだ。

相本さんの骨盤の坐骨、尾骨、恥骨の動きを意識する動きを取り入れるところからスタート。仰向けの姿勢で片膝を立てて、足の裏を意識しながら、膝をゆっくりと下げる動作を、坐骨、尾骨、恥骨の動きを独立して動くように意識しながら行った。

その後、呼吸でゆっくりと吐きながら(吐くことで力を抜くこと)、
1)お尻の坐骨同士を寄せる
2)背中の腸骨同士を寄せる
3)尾骨を上げる
を意識するワークを行なった。

そして、キャット・アンド・カウというポーズで背骨と骨盤のつながりを感じるエクササイズも行った。

BEFOREは、骨盤の動きを行う前。骨盤が若干可動域が硬く骨盤底の意識が弱いため、背中に影響を与え、肩、肘、手が上向きに上がっているように見える。

AFTERは、全ての骨盤の動きを行った後。骨盤の可動域が広がり、骨盤底の意識が強まり、背中に影響を与え、肩、肘、手が背中と一直線状につながっているのが見える。

1)背中や肩に触れていないのに、楽になった!
2)腰も肩も足もつながりを感じるようになった!
等の感想をいただいた。

まとめ

今回は、体験記を中心にご紹介させていただいた。少しでも、この投稿が役立つことを願っています。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka