【R#88】Phase III(28)〜クライアント・セッションを終えて

2015年3月23日、クライアント・セッションも最終セッション(セッション10)を迎えた。そのセッションを迎えるにあたって、各生徒担当のクライアントの進捗状況、どのようにして最終セッションを行うのかについての情報シェアが行われた後、実際のセッションに臨んだ。
Business people planing
セッション8と9は基本的に上半身(肩帯)と下半身(骨盤帯)をつなげるための2回のセッション(【RolfingコラムVol.38】参照)。身体観察(Body reading)を行った上で上半身から始めるのか?下半身から始めるのか?を判断していく。
各生徒のセッション8と9を見ていると、クライアントに応じて違いが明確に出てくる。今までのセッションを統合していく上で、一人一人の身体は違う上、課題もそれぞれ独自のものになってくるからだ。
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主にクライアントがどのような状態にあるのか?について話し合いが行われた。例えば、「どのように感じるのか?」という質問をしても全く答えない人や、「もっともっと施術をしてほしい!」という人、もしくは「やるべきことはすべてやってやる必要性がない」等、十人十色。
Andrea先生は経験をシェアしてくれた。例えば、著名なロルファーがあるクライアントに対して10回のうち7回が行われた段階で、必要なことはすべて終えたので、これ以上来なくてもいいと言われたらしい。そのクライアントは満足せず、Andrea先生のところに来たんだそうだ。もちろん、Andrea先生は時間をかけて10回セッションを行ったらしい。
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一番興味深い質問は、10回を終えた後、すぐにもう一度戻ってきたい!より依存的なクライアントに対してどのように応えるかだった。
Jorg先生は、「3〜6ヶ月まで様子を見ましょう」と答えるのがいいと述べていた。身体でどのような変化を見るか時間をかけてみることもロルフィングの一つのプロセス。それによってより正確にどの場所が問題があるのかが、クライアントの中でわかり、その感覚を頼りに再びセッションを受ける方がいいからだ。
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私のクライアントの一人はすでに、身体は不要なぐらいな状態だったので、今まで行ってきたことを再復習(reconfirmation)を行った。具体的にはクライアントが率先して今まで学んだことをエクササイズとして復習した。そのことで自立を促す(英語で言うところのOwnership)。
もう一人のクライアントは、身体を動かすことよりも、モダリティを変えること、身体の今まで意識していない(足を通じて地面を感じないクライアントだったため)足に重心をおいて対処していった。
このようにして2人のクライアントのそれぞれの10回セッション(正確には、9回と10回の合計19回)を無事終えることができた。セッションが完全に終えた後、ミュンヘン近郊のレストランで打ち上げが行われた。
明日(2015年3月25日)は、Final InterviewとCertificationとなり、めでたく認定ロルファーになる。終わってしまうと、あっという間だった。そのことを含め次回に書きたい。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka