Rolf Movement – Part 3(2)〜Embodimentのプレゼン披露。一人一人の意図と改善点を知る

2019年10月9日(水)、羽田空港発、ドバイ経由でミュンヘン入り。1年8か月ぶりのミュンヘンでのトレーニングとなった。

今回の旅路で驚いたのは、出国の際にスタンプがパスポートに押されなかったことだ(希望者には押してくれる)。

今回10年パスポートを更新したが、ドイツに入国するまでスタンプを押されることがなかったので、入国審査官が思わず微笑んでいたのが印象的だった。

日本と違い、ミュンヘンの最低気温は6度、最高気温は18度。初日は雨だったが、2日目以降は青空が出ていて、非常に過ごしやすい天気になっている。到着の翌日、10月10日に初日を迎えた(詳細は「2019年10月10日〜13日(前半)、ミュンヘンで開催のワークショップに参加」にも書いた)。

今回のRolf Instructorは、Rita Geirola(以下Rita)、France Hatt-Arnold、Hervé Baunardの3名。過去最多の18名の参加者とともに、Rolf Movement TrainingのPart 3は始まった。

初日は宿題のプレゼン。Part 1とPart 2で学んだ内容をもとに、10分から15分のEmbodimentを一人一人がまとめて発表するというものだ。私はPart 2の最後でプレゼンした(「グループにEmbodimentを披露」参照)ので免除されたが、参加者一人一人のEmbodimentのプレゼンは個性が出ていて面白かった。

Embodimentのプレゼンが始まる前に、次の6点についての説明があった。

  • 1)How was the Process?(プロセスはどうだったのか)
  • 2)What was easy/uneasy?(何が簡単で、何が難しかったのか)
  • 3)What triggered your creativity?(創造性を引き出したものは何か)
  • 4)What meaning did you discover?(どのような意味を発見したのか)
  • 5)How does this meaning relate to general principles?(一般原則と意味がどう結びつくのか)
  • 6)What was your strategy to connect the specific to the general?(一般と具体をつなげるのに、どのような戦略をとったのか)

前回のトレーニングと同じくガイドが用意されていたのだが、それに加えて、Phase IIでお世話になったGiovanni Felicioni先生が配布していたフィードバックについての資料も、プリントで共有された(「フィードバック〜トレーニングではどのようにして評価を受けるのか」参照)。

プレゼンが終わった後は、次の順番で進んでいった。

1)自分がどのような目的で内容を発表したのか
2)周囲の生徒はどのような印象を受けたのか
3)Rolf Instructorによるフィードバックとアドバイス、そして改善点の指摘

一人一人のフィードバックに時間をかけたため、終了時間が30分ほど遅くなった。

Part 3の目的は「Introduction to Leading Rolf Movement Groups(グループレッスンでどのようにRolf Movementを使うのか)」になっている(詳細は「どのようなカルキュラムで進んでいくのか?」参照)。

Ritaによれば、Embodimentを一人一人が練習し披露することで学べることは大きい。そこで2日目は、Embodimentについて基礎的な内容のブリーフィングがあった後、3人1組(合計6組)となり、1人がリーダー、2人がアシスタントの役割で、交互にEmbodimentを10分発表することになった。最終日まで、3人で話し合いながら内容をまとめていく。

30分の準備期間を経て、2日目に1人目の発表が終了。3日目と最終日に、2人目、3人目がそれぞれ行う。私は3番目のプレゼンとなるので、最終日に発表する。

RolfingとRolf Movementのトレーニングの醍醐味は、ヨーロッパ・ロルフィング協会(European Rolfing Association、ERA)のInstructorが安全な雰囲気を作ってくれているところにある。

2012年12月、Under the Light Yoga School(UTL)でRYT200のヨガ指導者資格を取るためにクラスを受講した(クラスの名前はTT3)。15分間のヨガクラスを15人の前で披露し、うまく乗り越えることができたのだが、すごく緊張した覚えがある。

Rolf MovementのEmbodimentも同じような状態で、17人に対して英語で披露するのだが、参加者も楽しもうという雰囲気があるのがいい。Part 3のトレーニングは前半(10月10日〜13日)と後半(11月27日〜12月1日)に分かれる。前半は10分のEmbodiment、後半は1時間のEmbodimentの組み立てとプレゼンが求められる。

今後、ヨガとロルフィングを混ぜたクラスを提供しようと思っているので、どのようにして自分が変化し、プレゼンの仕方を学ぶのか。楽しみにしつつ、引き続きトレーニングに臨みたい。

2026年8月の注記

この回で配られたプリントには、見覚えがあった。

Phase IIで Giovanni Felicioni 先生が配ったフィードバックの資料だった。2014年の秋、ミュンヘンの教室で受け取ったものが、五年後、同じ街の同じ協会で、もう一度配られた。

二回のあいだで、立っている位置が変わっている。

2014年に配られたとき、その資料は自分が評価を受けるための枠組みだった。何を見られるのか、どういう形で言葉が返ってくるのかを知るためのものだった。2019年に配られたとき、その資料は他人の発表に自分が言葉を返すための枠組みになっていた。同じ紙が、受け取る側の手引きから、渡す側の手引きへ移った。

この資料の中身については、後になって出所が分かった。Giovanni 先生のフィードバックは Marshall Rosenberg の非暴力コミュニケーションに基づいており、観察と評価を分けることを軸にしている。見たことを述べるのと、それについて良し悪しを言うのは別の作業だ、という原則である。

いま継続トレーニングの講座を選ぶとき、最初に見ているのがこの点になっている。フィードバックが観察に基づいているか、それとも評価する人の主観に基づいているか。弱点の指摘であっても観察に基づいていれば受け取れるし、長所を褒められても主観だけなら残らない。この基準がどこから来たのかを辿ると、2014年秋の一枚の紙に行き着く。

もうひとつ、この回には気づいていなかったことがある。

プレゼンの前に六つの問いが渡され、プレゼンの後に三段階の順序が渡されている。渡されたのは問いと順序だけで、どういうEmbodimentを作れという指示はない。何を発表するかは各自が決める。

この形は、Part 2でも同じだった。問いが渡され、手順は渡されなかった。そして2025年のアドバンスト・トレーニングでは、Jeff Maitland の三つの問いかけを受け取ることになる。手順を持たない設計という点で、三つは同じ系列にある。

渡されるのは、いつも問いのほうだった。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka