Rolf Movement – Part 3(7)〜プレゼンが2日目の最後に。どのように進めていったか?

2019年11月28日(木)、ミュンヘン入りしてから3日目。トレーニングは2日目を迎えた(初日の模様は「クラスはどのように進行するか?フィードバック+クラスの雰囲気」に書いた)。

昨日から始まったトレーニングは、Rita Geirola先生(以下Rita)から、Movementをセッションに取り入れる際にどういった注意が必要なのかという、簡単な練習(Practicum)から入る。1時間ほどの練習だ。

2日目は、テーブル(施術用ベッド)を取り出し、椅子に座って、テーブルの上に両手を平行に乗せる。足は床からサポートを受けていると意識し、坐骨や恥骨を緩めたうえで、少しずつ片手をテーブルの前方へ移動させる。その際、背骨をどのように意識して動かすのか。頭は。骨盤は。一つの真ん中の軸を意識することで身体が楽に動くことを、Hervé Baunard先生(以下Hervé)からアドバイスされる。側湾症の人にはこの動きを実践するのは厳しいが、同時にこの動きが助けてくれるらしい。

このように実践的な内容も含めつつ、本日も4人の50分のEmbodimentのプレゼンへ。1人あたり1時間の持ち時間で、それぞれの表現で、1人の生徒と2人のアシスタント(3人1組)が、残りの15人と先生3人に対してプレゼンを行っていく。

そして最後の午後4時45分に、私の順番が回ってきた。2日目の4番目だ。アシスタントの2人とともに私がリード。セッション8から10までの統合セッションに焦点を合わせた内容で、ロルフィング10回セッションをすでに終えている人、あるいは統合を行う人に向けたクラスとした。背骨と手足の関係を探求していった。

最初に、セッション1から10までの動きを一人一人に独自に表現していただいた。各セッションで基本のキーワードを投げかけながら、ロルフィング10回セッションを受けた当初、どのようなことを思い出したのかなどを説明しつつ、クラスは進んでいく。

セッション1は、呼吸、関係性、肋骨を広げる。セッション2は、足、土台、サポート。といった具合だ。独自性を伝えているので、最初は立って歩いていた人が、徐々に床に寝転がる人、壁に寄りかかって表現する人などに分かれていった。セッション8、9、10では、一人一人が独自の方法でセッションを行うためか、身体の表現法の自由度が高く、面白かった。

笑いもあり、クラス自体のエネルギーが高くなっていたので、予定を変更した。次に四つん這いの姿勢になっていただき、18人近い人たちが広い空間を動き回り、他人とゆっくりぶつかり合いながら、手足と背骨の動きをどう活性化していくのか、非言語の表現を模索した。最後は立って、背中合わせのパートナーワークで締めた。

クラスが盛り上がったため、途中で予定を変更してのプレゼンとなり、予定よりも短く35分で終了した。

楽しかったという感想が多かったが、中には、ロルフィング10回セッションを受けたときの嫌な思い出を思い出してしまったという人もいて、涙が出そうになったという感想もあった。クラスを開催する際には、想定外の意見もあるのだということを念頭に置きながら提供することが大事だと気づかされた。

Rita、Hervé、France Hatt-Arnold先生からそれぞれ独自のフィードバックをいただいた。目標に対してどのようにクラスをリードするのか。Ritaは目標を明確にすること、Franceは締めるところは締めたほうがいい、できたら少し時間をかけて一人一人の内面を見つめる部分を取り入れたほうがいい、といった具体的なアドバイスもあった。

残り3日間。金曜日に4人、土曜日に4人、日曜日に2人のプレゼンがあり、希望者には個別の面談が、その合間の土曜日と日曜日に行われる。

プレゼンを行う前は、どうやって組み立てていくのかを考えながらクラスに臨んでいたので、終わってみるとあっという間だった。良い緊張感があったので、最後の3日間、どのようにクラスに臨むのか悩むところはあるが、ヨガクラスのヒントとなることが一つでも学べればと考えている。

2026年8月の注記

このクラスで、一人の参加者が涙が出そうになったと言った。ロルフィングの10回シリーズを受けたときの、嫌な記憶が戻ってきたのだという。

セッション1から10までの動きを一人一人に表現してもらう、という組み立てだった。狙いは統合セッションの探求で、背骨と手足の関係を見ていくことにあった。その入口として、受けたときの記憶をたどってもらった。記憶をたどってもらう以上、何が戻ってくるかはこちらでは決められない。

この記事はそこから、想定外の意見があることを念頭に置くべきだ、という一文を引き出している。当時はそれ以上のことを書いていない。

いま見ると、これがPart 3の課程が扱っていたことそのものだったと思う。Rolf Movementのクラスを開くというのは、内容を用意することよりも、その場で起きたことを引き受けることのほうが本体である。前半でRitaが繰り返していたのは、誰に向けて教えるのかということだった。教える相手が誰かを問うというのは、その人が何を持って部屋に入ってくるかは分からない、という前提の上に立っている。

四年前、Phase IIIで、クライアントのstoryに触れないこと、判断しないこと、指摘しないことを教わった。そのときは禁止の形で受け取っていた。ここで起きたのは、触れないつもりでいても向こうから出てくる、という事態だった。禁止では足りない。出てきたものをどう受けるかが問われる。

もうひとつ、この回でしていることがある。

50分の組み立てを一か月半かけて用意し、Ritaにも提案書を送っていた。それを、途中で変えている。笑いが起きて場のエネルギーが上がったのを見て、四つん這いで空間を動き回るという、予定になかったことに切り替えた。結果として35分で終わっている。

用意したものを、その場を見て捨てた。手順を渡さない課程の中で、自分の手順も手放したことになる。

ただし、Franceのフィードバックは、締めるところは締めたほうがいい、というものだった。時間をかけて一人一人の内側を見る部分を入れたほうがいい、とも言われている。場に乗って短くしたことと、短くしたぶん落ちたものが、同じ回の中に並んでいる。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka