はじめに
みなさん、こんにちは!
東京・渋谷でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。
ロルフィングで何が得られる?〜身体軸を整えることで、身体感覚を磨くこと
私は、2015年6月から渋谷・恵比寿・代官山にて、ロルフィング・セッションを提供している。
ロルフィングを一言で説明するのは難しいが、
1〜2週間に1回、テーマを決めて身体軸を整え、
身体感覚を磨くことで、
結果的に、身体の不調(肩こり、腰痛)を含め、改善していく。
手順としては、
1回〜3回は、表層のセッションで、アウターマッスル、身体の外側の筋肉
4回〜7回は、深層のセッションで、インナーマッスル、身体の中心軸
をそれぞれ整えた後、
8回以降、3回で身体を統合。
セッションは完結する。
ロルフィングのセッションを受けるメリットは、身体感覚を整えるところにある。
と、言ったとしても、何をいっているのか、、、
という方が多いと思う。
そこで、
今回のブログでは、
「身体感覚を整えると、どのようなメリットがあるのか?」
そして、
「その入口の呼吸をなぜ整えることが大事なのか?」
について取り上げたい。
呼吸は「身体感覚」の入口
一番最初に、ロルフィングでは「呼吸」を整えるためにセッションが行われる。
「呼吸を合わせる」「息を合わせる」
という言葉があるように、クライアントさんが呼吸に意識ができるようになると、
施術者(ロルファー)との関係性が築きやすくなる。
なぜならば、呼吸を意識することができて、初めて、お互いに呼吸を同調させることで
関係を築くことができるようになるからだ。
個人的に、呼吸が面白いと思っているのは、「身体感覚」に入口となっていることだ。
「身体感覚」とは?
「身体感覚」とは、「体内の状態に気づくこと」
外の世界から情報を受け取る、五感(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)
に対して、
体内にも情報を受け取るセンサーがあり、脳に情報が送られる。
このセンサーが「身体感覚」(又は「内受容感覚」)と呼ばれる。
内臓、筋肉の中、骨の中等、全身から生まれ、
「現在の自分の状態」
「今この瞬間に自分はどう感じるのか?」
等
「体内の感覚のバランスを保つためには、どんな行動を取ったらいいのか?」
身体感覚をつなげていくことで、一つのイメージを作り上げる。
例を挙げたい。
アニー・マーフィー・コール著の「脳の外で考える」には「身体感覚」がなぜ役立つのか?
詳しく書いてあり、面白い。
その中に、英国人・ジョン・コルツが、金融トレーダーとして働いていた経験について書かれている。
トレーダーとしての能力は、
「これまで受けた教育、読んできた経済記事、統計を駆使した分析力」
などが重要と思われているが、彼らは損失を出す可能性が高いそうだ。
意外なのは、
「腹にズシンとくる直感」に従う方が、
利益が上がるらしい。
コーツは、
「正しい判断を下すためには、体からのフィードバックに注意深く耳を傾ける能力が必要なのではないか?」
の仮説をもとに、
「自分の心臓の鼓動を感じ取り、タイミングを特定する」
という実験を行った。
結果、鼓動を感じる人の方がトレーダーとして成功することが示唆されたという。
結果、金融業界で活躍する人は、
必ずしも、教育水準や知性が高い人ではなく、
「身体感覚に敏感な人」
という答えに至った。
判断軸に「身体感覚」が重要だという発想は本当に興味深く、
実際、ロルフィングを受けると、
直感が鋭くなり、人生の決断(結婚、離婚、転職等)がしやすくなるケースが多い。
そして、その入口に「呼吸」があると見ている。
「呼吸」〜無意識と意識の2種類がある
私が1回目のセッションを始めるときに
「呼吸するときに、吸う方と吐く方とどちらが、やりずらいですか?」
を聞く。
次に
肩、胸の前後、脇の左右を意識させ、
「どこの筋肉で呼吸をしていますか?」
を問いかける。
クライアントさんは、意外と多くの筋肉と、身体感覚を使って、呼吸をおこなっていることに気づく。
呼吸には
「無意識的な呼吸(正常安静呼吸ともいう)」
と
「意識的な呼吸(努力呼吸ともいう)」
の2種類がある。
無意識的な呼吸は、自律神経によって行われる。
「吸うときに筋肉が使われ、吐くときに筋肉が弛緩する」
の仕組みが働く。
意識的な呼吸は、脳によって行われる。
例えば、発声、歌声、意識的に行う呼吸法等で
「吸うときも吐くときも筋肉が使われる」
「無意識的な呼吸」と「意識的な呼吸」は言葉によっても影響を受ける。
「深呼吸をしてください」というのと「自然呼吸をしてください」というのとでは、
前者は意識的、後者は無意識的な呼吸になる。
問題になるのは、無意識的な呼吸をしているときの筋肉の使われ方にある。
重力下に働く2つの筋肉〜一過性と持続性の筋肉
ロルフィングでは、
重力下に置かれたときに、
疲労する筋肉(一過性に働く筋肉、Phasic Muscle)
疲労しない筋肉(持続的に働く筋肉、Tonic Muscle)
の2つが働くと考えている(Tonic Functionの理論と呼ばれる)。
「筋トレ」で動かす筋肉は、疲労する筋肉で、筋肉痛が残る。
疲労しない筋肉は、姿勢維持に関わっており、いくら筋肉を使っても疲れない。
問題になるのは、無意識的な呼吸の時、
吸うときと吐くときの切り替える場面で、筋肉が弛緩するのが難しくなったときだ。
結果、1日2万回行う呼吸が、そのまま疲労する筋肉の筋トレになってしまう。
こうして、肩こり、首こりが発生する。
このままだと、身体感覚どころではなく、筋肉の疲れをとることにエネルギーを注ぐことになる。
ロルフィングの1回目のセッションでは、
疲労しない筋肉を中心に整えていくことで、
身体が疲れることなく呼吸に集中できる身体を整えていく。
横隔膜も動くようになるので、健康に必要な内臓も動けるようになるのだ。
そして、内臓が動くようになると、身体感覚も使える準備が整った感覚を掴める。
そうすると、次の足を整えるセッションの土台が出来上がる。
まとめ
今回は、ロルフィングの1回目のセッションを身体感覚からシェアさせていただいた。
この内容が少しでもお役に立てれば幸いです。