【R#59】ミュンヘンでのTrainingについて(1)

ロルフィングのトレーニングも後6週間で終わる。昨年の8月から始まって8ヶ月。来年の6月に再度ミュンヘンで1週間のSupervision Workshopに参加することが必須となっているが、2015年3月25日にPhase IIIのトレーニングを終了すると認定ロルファーとしての資格を得ることになるので、そこからクライアントを受け持ってロルフィングの施術をすることが可能となる。せっかくなので、ドイツのミュンヘンでどのようにしたら認定ロルファーの資格を取ることができるのか?そのトレーニングの特徴について書きたいと思う。
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ロルフィングは、伊藤彰典さんとの出会いとセッションを受けることによって、その施術ができるロルファーの資格をとりたいと考えるようになった(経緯については、【RolfingコラムVol.1】【RolfingコラムVol.2】参照)。
ロルファーの資格を取るのはどうしたらいいのか?The Rolf Institute of Structural Integration (RISI)のホームページを調べると日程が出てくるので、そこから自分のスケジュールと照らし合わせながら決めて行った。その際、ロルフィング発祥の地である米国のコロラド、ドイツのミュンヘンの二つの選択肢があった。最も早く習得ができるところはどこか、ということでドイツのミュンヘンにてトレーニングを受けることに決めた。
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ドイツのミュンヘンにEuropean Rolfing Associationの本部がある。そこへ問い合わせてみると、すぐに回答をいただくことができた(のちに触れるが事務局のレスポンスは非常にいい)。ロルファーの資格のためのトレーニングに参加するためには、書類の提出及び事前課題が必要であることがわかった。
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また、マッサージ施術の何らかの資格を取得と経験も必要とのこと。Hands onの経験としてヨガの指導やヨガの指導資格を持っていて、何人か教えていたので経験があるよ、と書いたら、OKがでて事なきをすんだ。とはいうものの、せっかくだったのでタイ古式マッサージの指導資格を取ろうと思い、日本の指導者の下、指導資格のレベル1とレベル2を取得した(「ITMタイ古式マッサージコースLevel 1を終えて」、「【旅コラムVol.9】」参照)。
また、解剖学の課題(解剖学の理解度を見るための記述問題)、ロルフィングのトレーニングを受ける動機と理由、ロルフィングのセッションの参加(10回セッション(2013年12月〜2014年3月に受けた)と、ムーブメントセッション5回(2014年7月中に受ける予定))等が事前課題として課された(【RolfingコラムVol.3】参照)。
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書類の提出を行い、その後修正。受諾のお知らせを頂いたのが2014年6月末であった。その後に下記のスケジュールでトレーニングが進んでいる(参考にトレーニング費用についても記載した)。
2014年8月4日〜8月23日 1回目(Phase I)(【RolfingコラムVol.4】参照)→済(トレーニング費用:2,270EUR+登録費用85EUR)
2014年10月6日〜11月22日 2回目(Phase II)(【RolfingコラムVol.8】参照)→済(トレーニング費用:6,370EUR)
2015年2月2日〜3月25日 3回目(Phase III)(【RolfingコラムVol.51】参照)→現在進行中(トレーニング費用:4,690EUR)
ヨーロッパでのトレーニングの特徴としては、8〜9ヶ月集中的に行うIntensive formatと2年半かけてゆっくりと行うModular formatの2種類があるということ。Intensiveはミュンヘンで英語で行い、ModularはUK、スペイン、ドイツ、イタリア、スイスなどで各地の母国語で行われる。Modularのように働きながら習得できるというのがあるのが羨ましいと思う。
また、もう一つの特徴として、1年後の1週間に及ぶフォローアップのトレーニング(Supervision Workshop)への参加を義務付けていること。例えば、私の場合には
2016年6月21日〜6月26日 Supervision Workshop(トレーニング費用:1,200EUR)
に参加することになる。
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米国のコロラドのトレーニングに参加したことがないが、ドイツでロルファーとしてご活躍の中村かおりさんや鎌田孝美さん、実際に米国でトレーニングを受けた人の話を統合すると
ミュンヘン(及びヨーロッパ)では、トレーニングにおいて解剖学や手技のみならず、五感で感じることも大事にする。それに対して、アメリカは、解剖学を叩き込みながら、Phase Iから基本的手技については外部のクライアントを呼んで練習を行い経験を積ませる。そして、Phase IとPhase IIの間に50時間の練習時間を求める(ミュンヘンではこのような課題がない)。
とのこと(詳細は【RolfingコラムVol.20】に記した)。
そして、最も興味深いのはミュンヘンでトレーニングを受講すると、アメリカと違って様々な国の人たちと一緒になるので、文化の多様性を理解できる。大部分は英語が第二外国語であり、英語の喋りは非常にゆっくりと進む。過去に米国に住んだ体験から言えることは、とにかく米国の人は英語が早い。そして、発言する人が多いのでなかなか自分が発言するということに関してタイミングを逃すことになる。
一方で、ドイツで受けたトレーニングの印象としては、一人一人の話をよく聞くことや英語ができないことを前提にクラスが進むので日本人にとってトレーニングを受けやすい環境にあると思う。現に私が知っているだけでも、5人ミュンヘンでロルファーの資格を習得している。
また、最後になるが、住まいに関すること、少し疑問に思ったことなどに対して事務局のレスポンスが非常に早いということも素晴らしい。おかげで住む場所に関してはリストが送られてきて、問い合わせることですぐに下宿先を安い値段で見つけることができた(ドイツでの生活については、【RolfingコラムVol.26】参照)。
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米国のボルダーで取るというのも、もちろん選択肢の一つだが、ロルファーとして勉強をする際、ヨーロッパの歴史を知ってみたい、もしくは他の文化を知ってみたいという方がいたら、ミュンヘンで勉強することも是非ともお勧めしたいと思う。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka