2020年10月8日、ソースポイントセラピー(以下SPT)のトレーニング、Module 3 も3日目を終えた。
初日の模様は別に書いた(「初日を迎えて〜介入をしないこと・瞑想とSPTの共通性・シャーマンとの関係性」参照)。Module 3 は、創始者の Bob Schrei と Donna Thomson の2名から学んでいる。
TEN〜the space for your Life & Bodyを主宰しているロルファーの佐藤博紀さん(以下ヒロさん)は、ロルファーでありアスレティックトレーナーでもあり、解剖学に造詣が深い。Module 1 と 2 では、SPTの奥深さを十分に伝えてくれた。
今回の創始者の2名からは、どのようにSPTを体系化していったのか、根本的なところの理解が深まるのがいい。しかも英語をゆっくりと話していただけるので、ヒロさんのSPTに対する深い理解と愛があることも良いが、日本語と英語でSPTの考えの理解が深まり、本当に充実した3日間を過ごしている。
明日からの残りの3日間で、さらにSPTが深まればと考えている。
最初の3日間は、人間が人間として形付けられるために必要な元となる情報、すなわちブループリントを深めていく内容になった。
そもそもSPTは、二つの考え方に基づいてエネルギーワークを行う。一つはポイントで、ブループリントの情報を身体でつなげていくための場所である。ダイヤモンド・ポイント、ゴールデン・レクタングル・ポイント、ネーブル・ポイント、エントリー・ポイントなどが例として挙がる。もう一つはスキャンで、身体でブループリントの情報が反映されていない場所を探す。エネルギーの妨げは必ず、何らかの形で身体に現れると考える。
ヒロさんの「Source Point Therapyの紹介」に書かれているように、
- 体のまわりにあるポイントにアクセスすることで、体の状態を整える。
- 体のはじめて欲しい場所を手で探す。
- エネルギーが滞っている所を手で探し、そこを改善する。
- 滞りが解消されたか確認し、次の場所を探す。
このようなシンプルな方法を繰り返すことで、身体が自ずと整っていくのが面白い。
Module 3 では、Module 1 と 2 で教わった方法を統合し、理解を深める内容になっている。Module 1 と 2 を5年間、様々なクライアントへ試しながら、自分なりの理解が深まっていったと思う。今回良かったと思うのは、時々ヒロさんから手技についてのフィードバックをいただける点だ。包容力のあるフィードバックをいただけるので、手技の理解が深まる感じがしていい。
さて、今回、ブループリントの理解を深めていくうえで、LEVEL を扱った。
Donna Thomson によると、LEVEL とは、身体の外に現れる症状に対して貢献する様々な要素のことをいう。その要素にアプローチするには、それぞれが持つ周波数へアクセスすることになる。
LEVEL には5種類ある。トラウマ、カルマ、感情、先祖、ビリーフシステムだ。Module 3 では、そのうち3種類、トラウマ、カルマ、感情を扱う。
Module 1 と 2 で扱ったものは、一般でほとんど対処可能である。実は、一般が一番奥深い。それでも対応できない場合には、別の次元へアプローチしていくということになる。
トラウマ、カルマ、感情などの LEVEL は、意図をするだけで、肉体レベルだけではなく、精神レベルやエネルギーレベルにチューニングできる。まるでラジオやテレビのチャンネルを合わせるような感覚だ。
そのうえ、精神療法のように、トラウマを抱えている人の話を伺うことなく、根本的なところへアプローチできるのがいい。
Bob Schrei は、ソマティック・エクスペリエンスに造詣のある Robert C. Scaer が書いた『Trauma Spectrum: Hidden Wounds And Human Resiliency』を紹介した。
この本には、トラウマを解決していくうえで、三つのことが重要であると述べられている。Sense of Safe Container(容器内で感じる心理的安全性)、Ritual Element(儀式的な要素)、そしてDown Regulation of Limbic System(大脳辺縁系の抑制、つまり睡眠に近いリラックスした状態)である。
SPTでは、この三つを扱っているという。
意外というか、当たり前なのかもしれないが、興味深かったのは、チューニングする場所がおへそにあるネーブル・ポイントだったことだ。
考えてみれば、おへそは活力エネルギー(Vital Energy Force)の中心である。各 LEVEL に合わせるためのチューニングとしてふさわしい場所だということを、練習会を通じて体感できた。
チューニングをするためには、意図をどうするのかが最も大切になる。ヒロさんも、練習会に移った際にその点を強調していた。
今回のデモやパートナーと組んだ練習会では、細かく練習していった。ブループリントの情報の流れを妨げるプライマリー・ブロッケージはどこか。ネーブル・ポイントでは、どのようにトラウマの LEVEL へアクセスするか。トラウマのレベルで、ブループリントの情報の流れを妨げるプライマリー・ブロッケージはどこか。
午前中の二人とのオンラインを終えた後、午後に練習へと進んだが、トラウマの LEVEL へチューニングすると、場がぱっと変わる印象があった。
Module 3 では、外部から入った邪気を除くエネルギーワークである Drawing Out も学ぶ。クライアントさんで、この手法を使えば身体の癒しにつながるという方が思い当たるので、ぜひ帰ったら使ってみたいと思った。
今回の参加者は12名だが、少数精鋭で、ヒロさんも心理的に安全な場を提供するのに様々な工夫を行っており、助かっている。
残りの3日間、どのようにSPTを深めていけるのか、楽しみながらトレーニングに臨みたい。
2026年8月の注記
この記事の主題は、エネルギーワークでトラウマをどう扱うか、である。
SPTの扱い方は、はっきりしている。精神療法のように、トラウマを抱えている人の話を伺うことなく、根本的なところへアプローチできる。意図をするだけで、ラジオやテレビのチャンネルを合わせるように、肉体レベルから精神レベルやエネルギーレベルへチューニングする。
正面から向き合わせない。再体験させない。それがSPTの立場だった。
同じ主題を、別の系譜からも学んでいた
ロルフィングの基礎トレーニングでも、トラウマと身体を扱っている。Phase II で学んだのは、Peter Levine のソマティック・エクスペリエンシングと、Stephen Porges のポリヴェーガル理論だった。前者は、身体に残った反応そのものを扱う。後者は、安全と脅威に対して自律神経系がどう応じるかを扱う。
出来事ではなく身体に残る、という捉え方は共通している。ただ、そこから先の方向が違う。ソマティック・エクスペリエンシングは身体感覚を少しずつ辿っていく。SPTは、辿らずにチューニングする。
面白いのは、この日 Bob Schrei が紹介した本の著者、Robert C. Scaer が、まさにソマティック・エクスペリエンスに造詣の深い人だという点だ。SPTの側から本を1冊たどると、ロルフィングの側で学んだのと同じ系譜に出る。
別々の入口から入った二つが、同じ場所でつながっている。
安全な場という条件
その本から引かれたのは、トラウマを解決するうえで重要な三つだった。容器内で感じる心理的安全性、儀式的な要素、そして大脳辺縁系の抑制。SPTはこの三つを扱っている、という。
一つ目が、10年後にもう一度出てくる。
2025年のアドバンスト・トレーニングで、Ray McCall が Where do you start? への答えとして挙げたのは、安心と安全を感じられる知覚の状態を施術者が持つことだった。場が安全であるかどうかは、受ける人の資質ではなく、施術者が作るものとして扱われている(「Advanced Rolferの認定までの歩みについて【総括】〜認定までの道のり」参照)。
そして、この記事はもう一つ、同じことを書いている。最後の段落だ。参加者は12名だが少数精鋭で、ヒロさんも心理的に安全な場を提供するのに様々な工夫を行っており、助かっている、と。
セッションで必要な条件が、それを教える場でも同じように必要になる。当時の私は、その二つを別のこととして書いている。トラウマの扱いは学んだ内容として、教室の雰囲気は感想として。
いま読むと、同じ一つのことが二か所に現れている。












