2020年10月10日(土)、ソースポイントセラピー(以下SPT)のModule 3のトレーニング4日目が始まった。大阪はちょうど台風が接近した頃で、どうなることかと思ったが、午後には通り過ぎ、雨もやんだ。
Module 3の1日目から3日目までの模様は、すでに書いた(「初日を迎えて〜介入をしないこと・瞑想とSPTの共通性・シャーマンとの関係性」「3日目を終えて〜エネルギーワークの中でトラウマをどのように扱うのか?〜意図する大切さ」参照)。ここでは4日目に学んだことを紹介したい。
実は、5年前のこの日、Module 1のトレーニングを、TEN〜the space for your Life & Bodyを主宰しているロルファーの佐藤博紀さん(以下ヒロさん)から受けている(「「人間として形付けられるために必要な元となる情報」=「ブループリント」を知ること」参照)。偶然にも、その日は創始者の一人であるBob Schrei(ボブ・シュライ、以下ボブ)の誕生日だった。
クラスが始まる前に、誕生日を祝った。ヒロさんがケーキを買ってきて、参加者とともに祝うことができた。
Module 3のクラスは、チェックインから始まる。前日に学んだ知識や手技を、パートナーと交換セッションで試した感想と、質疑応答である。1時間半ほどかけて一人ずつ発言し、休憩を挟んで、Donna Thomson(以下ドナ)の瞑想へと進む。
瞑想はSPTと密接に関わっているので、毎回その共通性を示しながら説明していくのがいい。
そして、取り組む内容のブリーフィングとデモが続く。昼食休憩の後、ヒロさんから補足説明があり、参加者12名でパートナーを組んで練習する。
エネルギーワークには、Less is More(少なくても十分である)という考え方と、身体に自分で調整が入る頃までが判断のしどころだという目安がある。そのため、1日に一つのワークの流れを行っていく。
最後は、ヒロさんのガイドによる瞑想で終える。
本日は4日目。3日目に書いたように、Module 3では、ブループリントの理解を深めていくうえでLEVELを扱う。
LEVELには5種類(トラウマ、カルマ、感情、先祖、ビリーフシステム)あり、Module 3では、そのうち3種類(トラウマ、カルマ、感情)を取り上げる。3日目はトラウマ、4日目はカルマ、5日目は感情という予定で、この日はカルマを扱った。
この日もZOOMでアメリカ・サンタフェとつなぎ、ドナとボブの話を、ヒロさんの通訳で伺った。
「心をどのように落ち着かせたらいいのか」「SPTをどのように使って心を落ち着かせるのか。セルフケアはないのか」という質問が出た。
ドナによれば、一度落ち着いた状態を経験すれば、その感覚が分かってきて、そこへ戻っていけるようになる。ただし、心が落ち着いていないと自分を裁いてしまうと、かえって落ち着かなくなる。
SPTでは、ダイヤモンド・ポイントとレクタングル・ポイントの二つを行うが、これらは元の状態に戻るためのものである。だからこそ、トラウマやカルマのLEVELを探求する際に、最後にこれらのワークが入ってくる。
興味深かったのは、時間と癒し(Healing、ヒーリング)のあいだに密接な関係があるということだ。たとえば交通事故があってトラウマが残ったとしても、それが起こる前(ドナはGoing Back to the Wombと表現していた)に戻る。何が起きているのか、なぜそうなったのかと問う前に、起きたことを否定するのではなく、何もなかったかのようにすれば、健康な状態に戻れる。SPTでブループリントの情報を提供することは、そこで大いに役立つという。
このような話を受けて、この日のドナの瞑想のガイドは、呼吸を10まで数えるという単純なものを3分間行った。
そして、この日の主題であるカルマへ。
カルマといえば、輪廻転生、前世、過去に刻まれたものといった、過去の魂のレベルで起きたことが話題になると思う。SPTでは、カルマを「意志に基づく行動」という意味で使う。
魂のレベルで起きることは運命的で変えられず、ずっと罰せられ続けると考えがちである。だが、本来のカルマには、自分で選択できるという視点がある。SPTによってブループリントの情報がもたらされると、健全な情報に基づいて本来の選択ができる。
結局、「カルマとは何か」を考えることは、「私の人生における選択は何か。どのように反応するのか」と置き換えてもいいと思う。
では、なぜカルマは起こるのか。
その例えとして、ボブは、鎌倉に拠点を持つ禅宗系の教団である三宝教団の安谷白雲老師から禅を学んだことを話してくれた。
安谷老師の著書では、カルマの原因が、さまざまなレベル(個人、集団、国など)と、目に見えるもの・目に見えないものとに分けて取り上げられている。山に籠る修行僧が修行を行うことで世界に大きな影響を与えるという例えで、目に見えないカルマが目に見えるカルマに影響を与えることを説明していた。
カルマのレベルでSPTを使ってアプローチすると、クライアントだけでなく周囲にも影響を及ぼすという。実際、説明を受けた後にパートナーと組んで練習したとき、それを体感することができた。
ZOOMでボブのデモを見た。言葉によるカルマの説明はあったものの、意味がそれほど明瞭でないまま、とにかくチューニングすれば分かる、というヒロさんの励ましを受けて、午後の練習会へ移った。
確かに、カルマという場があることを感じた。尾骨の緊張、左膝、右の腰の痛みが、4日間かけて少しずつ深まっていく印象を受けた。トラウマのレベルで扱うよりも、身体の変化が微細な感じがして、面白かった。
明日はいよいよ、LEVELの最後である感情。どのような変化をもたらすのか、楽しみたい。
2026年8月の注記
この日は、Module 1 の初日からちょうど5年後の同じ日にあたる。2015年10月10日と2020年10月10日。そしてその日は、ボブの誕生日でもあった。ケーキを囲んだところから4日目が始まっている。
カルマを、選択の話として受け取っている
この記事の主題はカルマである。ただし、扱われ方が予想と違う。
SPTはカルマを「意志に基づく行動」という意味で使う。輪廻転生でも前世でもなく、決まってしまったものでもない。この記事は、それを自分の言葉でこう言い換えている。カルマとは何かを考えることは、私の人生における選択は何か、どのように反応するのかと置き換えてもいい、と。
決まっているものを、選べるものとして置き直している。
同じことを、最終日にもう一度受け取った
2日後の最終日、ドナのアウェアネス・セッションを受けている。SPTがどのように生まれたのかを聞く時間だった。
そこで受け取ったものを、当時こう書いている。トラウマ、カルマ、感情といった言葉よりも、人生において大事なのは選択であり、人生の運命はあらかじめ決まっているわけではなく、その都度変えることができる、という一貫したメッセージだった、と(「最終日〜アウェアネス・セッションとプラクティショナーの認定〜人生の選択は自分の中にあることを知る」参照)。
4日目に技法の説明として受け取ったものが、最終日には創始者から直接渡されるメッセージとして返ってきている。当時はそれを別々の日の記録として書いた。並べて読むと、6日間の課程が同じ一点に向かっていたことが分かる。
そして、この課程そのものが選択だった
もう一段ある。
Module 3 を5年後に受けたのは、自分で決めたことだった。Module 2 で基本手技を学び終えるので後回しにした、と初日の記事に一行だけ書いている(「ソースポイントとの出会いから、今まで学んできたこと」参照)。予定では2016年4月だった。
基礎トレーニングでは、教師も日程も選べない。認定を受けた後は、何を受けるか、いつ受けるかが自分の判断になる。
カルマを選択として教わっている課程に、選択によって5年遅れて入っている。これは当時まったく意識していない。
分からないまま、手が動いた
もう一つ、この記事は理解できていないことをそのまま書いている。
ボブのデモを見て、言葉による説明も受けたのに、意味がそれほど明瞭でないまま午後の練習に入った。背中を押したのは、とにかくチューニングすれば分かる、というヒロさんの言葉だった。そして実際に、カルマという場があることを感じている。尾骨の緊張、左膝、右の腰の痛みが4日間かけて少しずつ深まっていく、という具体まで書いている。
分かったのは言葉の側ではなく、手の側だった。
この形は、後の課程でも繰り返し現れる。2017年から2019年のRolf Movementのトレーニングでは、手順を渡さず問いだけを渡す設計に何度も出会った。2025年のアドバンスト・トレーニングでは、決まった手順を持たない設計そのものが主題になった。
ただ、ここでの順序は少し違う。多くの場合は、先に現象があり、名前が後から来る。この日は逆で、名前が先にあった。カルマという語も、意志に基づく行動という定義も、先に渡されている。渡されていないのは中身のほうで、それが手を通して後から入ってきた。













