【R#128】ストーリーを語ること、褒めること

2015年も1ヶ月少々になった(2015年11月10日現在)。
今年は、ロルフィングの最後の8週間のトレーニング(2015年2月〜3月)から始まり、チネイザンプラクティショナートレーニング(2015年7月〜9月)、Taozenベーシックコース(瞑想入門)(通年)、スリランカへのアーユルヴェーダ体験(2015年6月)、ソースポイントセラピートレーニング(2015年10月、11月)、プラーナーヤーマ連続講座(2015年11月、12月)と様々なトレーニングを受講する機会に恵まれた。
iStock_000012941520Large
73日間のボディワークの手技トレーニングを時間の割合別にみると、ロルフィングに44%、瞑想・ヨガに12%に使ったことになる。来年は、ロルフィングに56%、瞑想・ヨガに44%に割く予定だ。
さて、昨年(2014年)から今年(2015年)にかけて、社会人生活から一歩距離をとり、トレーニングや講演を通じて様々な講師から学ぶ機会に恵まれた。
そこで学んだ下記の3つのことについて語りたい。

  1. 腑に落ちること〜学びを伝える際に
  2. 3つ褒めて1つ伸ばすこと〜説明の仕方、人の動かし方
  3. 自分からストーリーを極力語らないこと〜答えは相手に

「腑に落ちること」は、【RolfingコラムVol.121】で触れたが、本年(2015年)は、頭でなく心の中で納得できるようなことでないと、人に伝えられないということを確信した1年となった。これは、チネイザンのトレーニングを受けた時に感じたこと。100%腑に落ちないと自信を持って相手に物事が伝えられないことを強く実感した。
9785950_m
腑に落ちるということは、文章にも現れると思う。ブログで日々の生活について更新をしているが、腑に落ちた知識というのは生き生きと書けるし、相手にも伝わることもわかった。
「3つ褒めて1つ伸ばすこと」というのは、知人の柿澤一氏さんから学んだこと。「「真心の仕事人」講演会Vol.2〜世界に愛されるコツへの参加を通じて」に柿澤さんの履歴を含め書いた。
81U5aOf7hAL
中国情陸〜中国人から学ぶ中国ビジネスの極意」によると、上海万博の日本館で中国の社員を採用した際に、柿澤さんは以下のことを注意したという。
「一つを注意するよりも一つを褒める」、あるいは「三つ褒めて、そのうちの一つを伸ばす」というポジティブ志向で行くことにした。
また、褒めることについては、朝礼での効用について以下のように述べている。
私の考えた「ポジティブ朝礼」とは、スタッフ一人一人が

  1. 昨日の自分を反省する
  2. 今日の自分の目標を述べる
  3. 同じ仲間たちのうち、自分以外の誰かを褒める

というものだ。この3.がツボである。褒められて嫌な人はいないものだ。褒められて初めて自分のよさに気付き、自信が生まれる。
「厳しく接する」よりも「褒めて伸ばす」という教育。
Giovanni and Patricia
ロルフィング・トレーニングのときに長所を積極的に伸ばすためにGiovanni先生がどのような工夫をしたのかについては、【RolfingコラムVol.140】で書いた。
以下引用すると、
「Giovanni先生は、安全な学びの環境を整えるのに場のホールドを大事にしており、スマートフォンをみようが、寝てようが、ご飯を食べようが、特定の人と話してようが、全く注意を受けることがなく、トレーニングが進んでいった。それはその人の学び方であり、それを最大限尊重しているからだ。ただ、完全に放置しているわけではない。ちょっとでも悲しんだり、悩んでいるという場面があったら、すぐにでも別の部屋に呼ばれ、周囲に聞かれないように配慮をした 上で、悩みをそっと聞いてくれ、手を差し伸べてくれる。」
「厳しい」「緊張感のある環境」だとどうしても人は萎縮してモティベーションが下がってしまう。その上、負のエネルギーが原動力になってしまう。これは害になる可能性があるし、将来その人が先生になると、生徒に同じことを課すことだってありうる。
Jet
最後に、「自分からストーリーを極力語らないこと」について。それは、人の悩みを聞いている時に注意が必要だ。相談を受けると、どうしても自分の考えが相手の悩みに反映。自分と相手というのは違う人間だということを忘れ、自分のエゴが出てしまう。答えは相手の中にあると知っていてもだ。これについては、相手に「間」=「スペース」を与えることが大事だということを、ロルフィングのトレーニングのGiovanni先生から以下のように学んだと思う(【RolfingコラムVol.64】参照)。
「Giovanniを一言でいうと、spaceを体現する人。spaceは空間といっても、間といっても、隙間といっても、いいかもしれない。彼は間が人を引き出すスイッチを押すということを本当に自覚しています。セッション中にわざと入れる間、クライアントとのボーダーのとりかた、質問を質問で返して、その人に自分でさぐる間を与えること、etc.」
2015-06-25 16.13.00
このように、相手に考える間=スペースを用意すること。例えば、

  1. 相手の考えを整理する時間を与えること。
  2. 深呼吸する時間を与えること。
  3. 感情を吐き出す時間を作ること。

そうすると自ずと、相手が自分のストーリーを語りだす。だいたい、予想できないものが語られるの。それは、自分と相手が違う人間であるということを発見、素直に認める瞬間といえる。
そして教える際に、100%を教えるのではなく、70%程度にとどめておくことも間を入れる考えにつながる。30%余白を残しておくことで、相手に消化する時間を与えることで理解度が増すように思う。
来年もトレーニングを通じて様々なことを学ぶと思う。上記の三つの考えは是非とも大事に自分のスキルを伸ばせればと考えている。
12064459_10203789019205021_1051048786_n

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka