IMAC(2)〜上肢編〜可動域・筋テスト・筋膜へのアプローチをどの順番で行うのか

2016年3月26日(土)。午前6時10分羽田空港発、午前7時10分伊丹空港着のANA便で大阪へ。昨年の12月6日(日)以来3か月ぶりのTEN〜the space for your Life & Body。

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今回も受講するトレーニングの名前はIMAC。Integrative Movement Assessment Courses(統合的動作評価コース)の頭文字をとったもの。ソースポイントセラピー(Source Point Therapy)では目に見ることのできないエネルギーを中心としたワークだったのに対し、今回は目の見える解剖学・肉体レベルを中心としたワークとなる。

身体の働きと解剖学を結びつけ、普段のロルフィングのセッションに役立つことを学ぶ絶好の機会となる。

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IMACはイントロ、上肢、下肢、脊柱、体幹・統合編からなり、イントロは2015年12月に受講した(その模様については、「IMAC(1)〜イントロ編」をご参照ください)。

今回は上肢。来週(2016年4月2日、3日)の下肢と2週間連続の受講となる。イントロを受けてから約3か月。ロルフィング・セッションもその間に180セッション近く経験したので、今まで自分に欠けていたものは何か?学ぶいい機会となる。

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TEN主宰のロルファー・佐藤博紀さん(以下ヒロさん)が、ロルフィングの10回セッションを如何に効率良く進めていったらいいのか?という観点からIMACが発達していったということを言っていたが、ロルフィング・セッションを効率化していく上での工夫をロルファーから直接学ぶこともできるのがいい。

今までロルフィングはロルフィング・トレーニングを学んだことをベースに、手順通りに感覚的にアプローチしていくことで、劇的に身体と心に変化が現れてきた。

ヒロさんは、ロルファーになった当初の3年間で月80セッションをしていたらしい。私は現段階では感覚的な部分を養う上で、セッションをたくさん経験することを重視、講習にはできるだけ参加しないようにしている。その結果として、ヒロさんほどではないが、月50セッションのペースでセッションを提供できるようになってきた。

今後とも感覚的なものは磨いていきたいと考えているが、人に説明していく際に、身体の共通言語である解剖学がより分かると、お客さんにより説得力を持って説明しやすくなる。

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イントロ編では、何をやっているのか?理解するのに苦しみ、かつ情報量の多さに圧倒されたが、上肢編に入ってから、個別具体的になってきたので、理解のスピードが早まったと感じた。

今回の上肢編では上肢の筋肉群で、肩甲帯、腕、肩関節を中心に、可動域の取り方、筋テスト、筋膜へのアプローチと緩め方の順番で各筋肉へアプローチしていった。大胸筋、小胸筋、菱形筋、僧帽筋、棘上筋、棘下筋、大円筋、小円筋を始め様々な筋肉が登場していったが、3人一組(参加者は12名)で、一つ一つ触れていきながら、動きも学べるので、上達が早くなるように設計されている。

そして、明日にでもすぐにテストして、その人の身体が劇的に変化することもある。

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気づきも多かった。筋膜の緊張を解く(筋膜リリース)際に、いかにして力を抜くのか?変化するのを待つこと、筋肉から熱が出てくることを感じること、手で施術する際には、遠くを意識すること等、ヒロさんから直接フィードバックをいただきながら練習をすることができた。今後、自分のセッションを組み立てていく上でも役立ちそうだ。

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IMACの上肢編自体も、主要な筋肉の筋膜リリースを行うので、身体が整っていく。私の身体を見ていただくとお分かりかと思うが、IMACの授業が始まる前(1枚目)と後(2枚目)で著しく変化していくことが分かって頂けると思う。

ヒロさんは、ロルフィングセッション4回分に相当すると言っていたが、それが納得出来る結果だった。

IMACは、ボディワーカーのみならず、ヨガ・ピラティスを教えている先生にも解剖学を動きとともに学ぶことができるので、オススメだ。是非ご興味のある方は、チェックしていただきたい。

2026年9月の注記

この回で受け取ったのは、評価の方法だった。可動域の取り方、筋テスト、筋膜へのアプローチと緩め方。その順番で筋肉を一つずつ辿っていく。

ロルフィングの基礎トレーニングでは、施術の前と後で何がどう変わったのかを、解剖学の側から確かめる方法をあまり教わらない。力点は感覚とバランスに置かれている。身体をどう見るかは繰り返し扱われるが、その見方が当たっていたかどうかを外から確かめる物差しは、課程の中にほとんど出てこない。

ヒロさんが渡したのはそこだった。

同じ構造の側から身体を見る人でも、Peter Schwind とは違うところがここにある。構造を見る目は共通していても、施術の前後を確かめる手立てを持っているかどうかは別のことだった。

10年後、アドバンスト・トレーニングでも評価の仕方を教わっている。Test、Intervene、Re-test。何かをする前に確かめ、してから確かめ直す。ただし、ヒロさんが渡したものほど深くも細かくもなかった。この記事で扱っている可動域の取り方は、筋肉ごとに分かれていて、一つずつ確かめられる。

そして、この時期の記事には「講習にはできるだけ参加しないようにしている」と書いてある。感覚を養うためにセッション数を優先していた。それでも受けたのは、自分のためではなかった。人に説明するときに、身体の共通言語である解剖学が分かると、相手に届く言葉になる。足りないのは感覚ではなく、説明の言葉だという判断だった。

ここまで書いてきて、前の回に書いたことにひとつ足しておきたい。

IMACには途中から違和感を持つようになり、それが距離になった。同じ形の違和感を翌年に Peter Schwind に対しても持ち、そちらには戻っていない。結果が逆になった理由を、前の回では書けなかった。

ヒロさんは、自分の考えを押し付ける人ではなかった。こちらの持っているものを認めたうえで教えてくれる。だから、違和感を持ちながらもついていけたし、共感もあった。2年半空けたあとに戻れたのも、そこがあったからだと思う。

その渡し方は、性格の話ではないのだと思う。ヒロさんは解剖学と可動域の人であると同時に、エネルギーワークとオステオパシーの人でもある。ソースポイントセラピーの認定インストラクターで、オステオパシーの講座で長く通訳を務めている。ご本人はプロフィールに、そこで培われた哲学と、身体の捉え方と、在り方が、自分に大きく影響を与えていると書いている。

どちらの体系も、施術者がニュートラルであること、自分を手放すことを中心に置いている。教える内容と、教え方が同じところから来ている。ニュートラルを教える人が、教える場でもニュートラルでいる。だから居心地がよかった。

同じプロフィールに、こう書かれてもいる。一通り学んだ結論は、人が考えうるどんなテクニックやアプローチや健康法よりも、身体のほうが賢いということだ、と。10年後のアドバンスト・トレーニングで、クライアントのほうが施術者より賢いという立場を志向性という名前で受け取ることになる。名前が付く前に、同じことが目の前で行われていた。

受け取れなかったのは、渡し方のせいではなかった。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka