Rolf Movement Phase Iの2回目(8月31日〜9月3日開催)の最終日が無事終わった。4日間で、ロルフィングのセッション4〜7を中心にロルフィングの「身体の動き」=Rolf Movementをどのようにセッションに取り入れたらいいのか?Embodimentと身体の動きを通じたセッションの練習をしてきた。
8月31日には、セッション4(「身体の気づきを促すために:ゆっくり、丁寧、言語化」参照)、9月1日には、セッション5(「動きではどこに注目するか?〜Phoric FunctionとFixed Point」参照)9月2日には、セッション6(「身体の動きとTonic Functionをどう関連づけるか?」参照)に続き、最終日はセッション7の「身体の動き」の側面からみたアプローチの練習をおこなった。
今回は、Rolf MovementのInstructorであるGiovanni Felicioni先生(以下Giovanni)のガイドに基づいて、セッション7のEmbodimentが行われ、Giovanniらしく自由に、伸びやかに肩と首を胴体や下半身とどう動きを連動させるのか?動きを通じて観察することができた。
セッション7については、ロルフィングの基礎トレーニングに近い内容で目新しさは感じなかった。座位と仰向けの位置での首、肩、胸へのアプローチで呼吸を通じて、身体の感覚をより深化させるという内容で、意外にシンプル。そうはいうものの、自分が何かをするというよりも、相手が変化するのを待つ、変化を促すことよって大きな変化が起きるということも実感できた。
どちらかというと、Rolf Movementは、セッション4〜6の筋膜へのアプローチと組み合わせることで効果を最大限に発揮することも今回わかり、統合セッション(8〜10)に向かうときにも、セッション4〜6で学んだことは有効利用できるので、ぜひ今回帰国後試してみたいと思う。
今回はGiovanni、Pierpaola Volpones先生(以下Paola)、Rita Geirola先生(以下Rita)のRolf Movement Instructor3名(全員イタリア人)と、アシスタントのHerve Baunard先生の合計4名、生徒はヨーロッパ各地から合計17名でワークショップに臨んだ。
ワークショップの4日間を通じて、Rolf Movementの学んだ動きを練習中に、集中が途切れ、疑問が出た時に、すぐにPaola、Giovanni、Ritaが駆けつけ、適切なフィードバックをいただくことができた。
日本の場合には先生がえらく、生徒は一つ下に見るというワークショップに遭遇することが結構見受けられるが、ヨーロッパで受けるいいところは、生徒がどうしたらわかりやすく理解できるのか?という点に重きを置いているところが素晴らしい。
例えば、
Paolaは、困っている場合には、なぜどういったことに対して疑問を持っているのか?質問をする上でのスペースを用意してくれて、その上で、二人で適切な答えを探し出そう!自分を見失わなければ、解決策は出るというような笑顔でフィードバックをしてくれるので、聴きやすい。
Ritaは、基礎トレーニングのPhase Iの時の先生。その時は、近寄り難い先生だったが、ロルフィングを2年経験し、ある程度ロルフィングの見方がわかってきたので、今回は聞きやすかった。特に、Ritaは、Feldenkreis Methodの認定Practitionerということもあって、身体の動きをどう意識させるのか?特に、深層の意識をどう高めるのか?その点に関して、いくつかのアプローチ(特にセッション6)を学ぶことができた。
Giovanniは、予想外の時にテーブルに駆けつけ、楽しませてくれる。基礎トレーニングのPhase IIの先生だったが、天性のエンターテイナー。聞き上手で、よく生徒のやっていることを観察していると思う。
例えば、突然きて、今練習していたことを再現してほしい。ということを笑顔で近づいてくる。そこで再現した上で、
「もう一つのオプションとして、こういったアプローチがあるけど、どうかな?やってみる?」
RitaとPaolaとはまた違った見方をするのだが、生徒が取り組んでいることをしっかりと観察しなければフィードバックできない内容なので、さすがという印象を受けた。
今回、男性5人、女性12人の合計17人。国籍もベルギー1人、ドイツ7人、スイス2人、ポーランド1人、チェコ1人、フランス1人、オランダ1人、ロシア1人、スウェーデン1人と多国籍で文化も多様。和気藹々という雰囲気があり楽しめている。
Paola、Giovanni、Ritaは、10月19日〜22日の4日間も3人で参加するという。彼らから学ぶことは多いし、ロルフィングのセッションにも生かせそう。10月には同時並行でPhase IIとPhase IIIが行われる予定だ。日本人も何人か参加するので、再会を楽しみにしていたい。
最後に4日間でミュンヘンで昼休憩中に頂いた食事の写真を2つ紹介して終えたい。アジア料理を中心にいただくことができたが、思いの外美味しいかった。