【RM#15】Rolf Movement – Part 2(1)〜自分の身体の状態がセッションに反映される

2017年1月24日(水)。羽田、福岡、羽田、パリ経由でミュンヘン入り、1時間半遅れでのRolf Movement Trainingに参加することが出来た(詳細は「Rolf Movement Trainingのための移動〜羽田、福岡、羽田、パリ経由、ミュンヘン行き」参照)。

2017年7月7日からヨーロッパロルフィング協会(European Rolfing Association;ERA)が主催するRolf Movement Trainingに参加。Part 1からPart 3までの3つの段階があり、合計で6度ミュンヘンでワークショップに参加することになる。そのことについては「どのようなカルキュラムで進んでいくのか?」に書いた。

今回のミュンヘンでは、Rolf Movement TrainingのPhase 2の初日を迎えた。Part 1の先生としては、Rolf Movement Instructorとしてはフェルデンクライス・プラクティショナーとしてもご活躍中のイタリア人のRita Geirola先生が(以下Rita)がInstructorとして再登壇。

Assistantとして、スイス人のFrance Hatt-Arnold先生、アメリカ人のAline Newton先生、イタリア人のNicola Carofiglio先生の3人が参加。前回と全く異なる構成のメンバーとなった。

何と言っても、縁があって、昨年観光のために東京に訪れたAline Newton先生(以下Aline)とERAで再会出来たというのは驚き。Alineは、Hubert Godard先生に直接教わった経験が何度もあるので、 Tonic Functionを含めたHubertの考えを学ぶ上で役立ちそうだ(Tonic Functionについては「身体と心(2)〜Tonic Function(1)」参照)。

ERAのカルキュラムは色々な先生から学ぶ機会が提供される。ロルフィング協会(Rolf Institute of Structural Integration; RISI)の規定では4名のRolf Movement Instructorから学ぶことが決まっているが、すでに7名の違う先生から学ぶことが出来ているところが素晴らしいと思う。

平行して、ロルフィングの基礎トレーニングのPhase 1も別の部屋で同時開催。Pierpaola Verpones先生がアシスタントとして参加しているので、再会。Phase 1のメンバーの中にも知り合いがいることも判明。和気藹々という形でクラスに臨めそうだ。

参加者は合計で15人。ベルギー人1名、スウェーデン人1名、ドイツ人5名、ポーランド人1名、ロシア人1名、チェコ人1名、スイス人1名、英国人2名、オランダ人1名と日本人1名からなる国際性豊かなメンバーになった。

Phase 2は合計10日間(2018年1月24日〜2月4日、1月27日と1月31日がOFF)。1人のクライアントに対して3回(1月26日、1月30日、2月3日)、生徒1人に対して3回(1月25日、1月29日、2月2日)と、合計2名に対してRolf Movementのセッションを行う予定だ。

Rolf Movement3回セッションを組み立てるというスキルを磨く絶好の機会となる。
午前10時半にERA入り後、休憩を挟んで午前11時からRolferが2人で組んでのセッションを行った。Phase 1で学んだ手技を中心に筋膜へのアプローチを行わないで、Active Participation Movement(AMP)やγタッチ等のムーブメントのみを用いたセッションを40分実施(AMPについては「身体の気づきを促すために:ゆっくり、丁寧、言語化」参照)。

Rolfer役とクライアント役が二手に分かれて、クライアント役がRolferを選ぶという、興味深い方法でパートナー選びが行われた。そのことから、異なるRolfer同士の組み合わせによるセッションが行われた。
セッションでは、InstructorやAssistantから

「クライアントから離れ、自分に対して身体を整える一時的な時間を作りなさい」
という合図があり、その場合にセッションから一時はなれ、自分の身体の状態を見つめる時間をとった。普段行なっているセッションでは、そういった時間を取ることなく、パパッと済ませることが多かった。そのため、自分の身体の状態を把握することを心がけるという重要性を感じることができた。

Ritaによると、Rolferがセッションを行っていく上で、
「自分の身体の状態、使い方、習慣や癖はそのままセッションに現れる。だから、如何にして、それを自分で把握するか?」
をRolf Movementをおこなう上で重要だと説明。
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具体例として、初日の最後に行った身体観察のワークでは、まず自分の身体の状態を知る。身体軸を整え、自分の中にスペースを作った上で、クライアントからの身体情報を身体を通じて感じながら情報を受信するというアプローチをとった。目で見るよりも、はるかに多くの情報を入手することができるが、主観的に陥りがち。現に、5人一組で一人の人に対して、4人で身体を観察していったら、それぞれ違った箇所を感じていった。

Ritaによると、それはそれでOKで、最終的にクライアントとRolferとの間で、コミュニケーションを通じてその齟齬が埋まっていければ、セッションとしてうまくいくと伝えていた。

午後一番に行われたEmbodimentも興味深く、重力に対して2方向性をゆっくりと実感させるためのワークや5人1組で、4人で一人を囲んだ上で、身体を4人に委ねながら重力を感じさせることも行った(Embodimentについては「身体感覚〜Embodimentとは何か?」参照)。

残りの9日間。帰国後はRolf Movement単独のセッションも取り入れたいので、しっかりと学んで行きたい。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka