2015年7月21日(火)、ロルファーの鎌田孝美さんからのお勧めでロルフィング&ボディワークスの高田圭二さんのロルフィングセッションを受けに行ってきた。日本人ロルファーから施術(交換セッションを含め)を受けるのは、ミュンヘン在住の中村かおりさん、伊藤彰典さん、藤本靖さん、佐藤耕祐さんに次いで5人目となる。
まず驚いたのはセッションルームに入った時のこと。ヒーリングストーンが主要箇所に置かれていた。圭二さん曰く、Rolf Movementの認定トレーニングをブラジルで受講した際に、入手されたらしい。ロルフィングの考え方にHold the spaceという考えが重要であることについて触れたことがある(【RolfingコラムVol.83】参照)。
Hold the spaceの意味は、
人が何かを経験する際、その人が安心できるような環境を整えるために、時間やスペース(間)を与えること。大切なのは安心できる、安定した環境を与えることで、判断しない、批判しない、非難しないこと。いわば、その人が「あるがまま」になれる中立状態。そして、彼らの知性を信じ、自分で答えを導き出すことができるようにすること。
圭二さんは、このHold the spaceの考えを重視する姿勢を部屋に入った瞬間、パワーストーンを通じて感じることができた。
セッションは、アンケートへの記入とロルフィングのボディリーディングから開始。ベッドに横になって行うセッションとは違い、歩行や立位からのアプローチでスタートした。Rolf Movementに近いようなセッションとなった。私自身が股関節が硬いことをいったら、膝の状態が良くないことがあるでしょ?やヨガのポーズの取り方で手に力が入るでしょ?といったことがポンポンと出てくる。しかも、それに対して圭二さんがニュートラルで自分で身体を調えている姿勢がよく見えるので、自然に感じられる。本当に安心して身を委ねることができた。
足の甲から脛までの間の関節を中心に可動域を広げることを心がけていった結果、歩きに関しても膝に負担がかからない歩行の仕方を学ぶことができた。興味深かったのは、その歩行の仕方に関して、あくまでもこちらに吸収する時間と間を与えてくれたこと。間を与えてくれるということはある意味、自分自身に自由度を与えてくれるようなもの。
驚くべきことにロルフィングに武道的な要素(合気)を取り入れていたこと。武道家の日野晃氏を含めた武道を追究。武道を観察していく過程で、ロルフィングをしなくても武道家の身体が整っていくということを学んだことから、取り入れるようになったとのこと。遠隔で正面から10メートル離れた先から合気を送っているのだが、ベッドで筋膜を伸ばして行う施術同様、身体が勝手に動き整っていくことがよくわかった。
最後に、ベッドで腕と肩甲骨周りをアプローチ。腕や手の内側と外側のそれぞれの違いやアシュタンガヨガで行っている手をついたときのポーズ(例、チャトランガ・ダンダーサナ)のときに手をどのように使っていったら、肩に負担がかかるのか?というところを筋膜を伸ばすことで意識の違いを経験することができた。
鎌田孝美さんを通じて、初めてロルフィング協会の理事でもある高田圭二さんのセッションを体験。圭二さんの身体への調整の仕方や間合いの取り方が絶妙で、アドバンスロルファーから学ぶことは、まだまだたくさんあり、いろいろな人から施術を経験することの大切さを学んだ。これからも、1〜2ヶ月に一度はロルファーから施術を受けたいと思っている。