【R#120】身体の整理・新しい仕組み作り

モノの片付けや整理などの「断捨離」については、過去に何度か本コラムでも取り上げてきた。例えば、心というのは、モノの整理を通じて行うと変わりやすいこと等(【RolfingコラムVol.112】参照)を今までの自分の経験から紹介した。
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なぜならば、直感や五感を含めた身体感覚というのは、モノがどれだけ整理されているのか?によって発揮。その例として、モノが散らかっていると、頭も散らかっているということや、自分自身が見えていない人、恋に悩んでいる人、執着を持っている人はその感覚が鈍っているからだ。
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そして、【RolfingコラムVol.113】には、私が定期的に行っている

  1. モノの整理
  2. 仕事の整理
  3. 身体の整理

の3つについて書いた。上記の2つについては、【RolfingコラムVol.113】に触れたので、今回は、身体の整理・片付けについて紹介したい。
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ロルフィングは、身体のバランスを整えて、その人本来の力を発揮することを目指していくところに特徴がある。
ロルフィングのトレーニング(トレーニングの内容については【RolfingコラムVol.100】参照)、では、施術する前に相手が持っていた古いパターン(old pattern、古い動きの習慣)と施術後の新しいパターン(new pattern、施術の結果として生まれた新しい動きの習慣)という二つの言葉が使われることがある(【RolfingコラムVol.34】参照)。ここで注意して頂きたいのは、パターンに、「正しい」「間違い」ということはないこと。新たな選択肢を与えられると考えたほうがわかりやすい。
古いパターンと新しいパターンの間でクライアントが迷う場合には、Negotiation(交渉)やRe-negotation(再交渉)の余地があり、セッションを積み重ねつつ、対話を通じて徐々に新しいパターンを受け入れていく。イメージとしては古いパターンを徐々に片付けて、新たに新しいパターンで身体を整理するという「身体の再教育」あるいは「身体の新たな仕組み作り」を行っていくようなものだと思う。
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考えてみれば、身体というのは、自分一人で今のパターンになったわけではない。親のしつけ、学校の教育、社会に出てからの社会人としての心構えなどを通じて身につけたもの。それを新しいパターンという選択肢を通じて変えるということは、身体を通じて心を変えていく作業といってもいいのではないかと思う(身体と心については、本コラムで何度か取り上げてきた。例えば、【RolfingコラムVol.113】参照)。
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最終的に、筋肉を自然にリラックスさせて、必要な時だけ力を発揮できるような身体へと変化。それは、ロルフィングの施術を通じて身体の余計な緊張が取れていくことからでもあるが、各々のセッションは言わば、テーマに沿って行われるもの。10回のセッションはどのように組み立てられてい るのか?については、【RolfingコラムVol.116】を参考にしていただきたいが、そのプロセスを通じて、身体が整理され、新たな仕組みができるような感覚になっていく。
そして、日常生活のなかで習慣化された身体の動きは、無意識のうちに頭が作り出していく「地図」のようなものがある。この「地図」を書き換えていくことも再教育の一環で、これを通じて心理的、知覚的な変化をもたらす。次回、その点について触れたい。
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この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka