【R#12】Phase II(3)〜表層筋のセッション

ロルフィングは全10回にわたって行われる。アイダ・ロルフ(Ida Rolf)によるロルフィングの開発経緯については「【RolfingコラムVol.5】Training Phase I〜一週目を終えて」にて取り上げた。
アイダ・ロルフの著書、Rolfing and Physical Realityによると、施術者と教師の養成を開始する50年代に全ての身体に適用できるような方法がないか、ということで一つフォーマットを考案。それが表層筋から深層筋へアプローチする10回シリーズとなったという。
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10回シリーズは、1、2、3回目の表層筋セッション(英語でsleeveセッション)、4、5、6、7回目の深層筋セッション(同coreセッション)、8、9、10回目の全体への統合(同integrationセッション)へと続く。表層筋から開始するのは、タマネギの皮を一枚ずつはがすように身体をアプローチするためである。別の表現をすれば、身体の表層の部分で動きを邪魔しているピンを一つ一つ取っていく(take the pins out)といってもいい。
1回目〜3回目は表層筋セッションでは、以下のセッションが行われる。
1)1回目は上半身のボディワークを中心に呼吸を自由に(free the breath)する(上下のバランスを調える)。
2)2回目は下半身のボディワークを通じて土台となる足を自由(free the foot)に動かせるようにする(左右のバランス調える)。
3)3回目は身体の側面からアプローチし、前後のバランスを調えることで、1回目と2回目の統合を行う。
各回のセッションが行うには、Body reading(身体の観察)、Goal(身体の観察から導きだされた各回の目的)、Strategy(目的に応じた施術法)が必要となあり、具体的にそれぞれのどこに着眼していったらいいのか?について、TeacherとAssociate Teacherの2回のデモセッション、手技の練習と生徒同士で施術を行うことで学んでいく。
Jumping on the beach
Body readingについてだが毎回、歩行と呼吸という、誰もが行う反復運動を観察することから始まる。それは、万人に適用できるのが大きな理由でもある。そして、毎回、上半身、下半身が連動して動くように施術が行われるところが特徴だ。
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では、次に各回に具体的にどのように身体へアプローチしていくのか?について触れていきたい。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka