【R#124】SPT Module 1(2)〜先生を選ぶことの大切さ〜フィードバックをどのように見るかの基準

2015年10月9日〜10月12日、Source Point Therapy( ソースポイントセラピー、SPT)のトレーニングのために大阪に滞在している。初日に模様については【RolfingコラムVol.120】に書いた。2日目と3日目の模様を紹介する前に、トレーニング全般について考えてみたい。
大阪に来れて良かったのは、東京から離れられたこと。17日間にわたるチネイザンのトレーニングについて冷静に振り返ることができるようになったからだ。
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SPTのトレーニングはチネイザンのトレーニングとは違い、手技について、100%腑に落る。シンプルだし、自信を持って明日から実践できるような仕組みになっている。もちろん、ヒロさんのパーソナリティーがあるのだと思うが、伸び伸びと人の長所を伸ばしてくれる、安心して自分なりの学び方法で学ぶこともできている。人が集まってくる場というのはどういうものなのか?なぜ、ヒロさんに人はついていくのか?本当に勉強になる。
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対照的に感じたのが、チネイザン・トレーニング。大内さんとの再々試験のフィードバックは自分自身にとって有意義であったのと同時に、自分がどのようなことを言われるとモティベーションが上がるのか?考えるいいきっかけとなった(【氣内臓コラムVol.18】参照)。
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有意義なフィードバックがあったことは認めるが、自分の中で首をかしげるようなフィードバックがあった。
例を挙げると
1)トレーニングの初期の頃、特定の人か接していない場面があった
2)スマートフォンを見ることが多く、周囲と接することに配慮せず、閉じこもっていることはよくない
3)特定の人に接していてその人が他の人と接することを邪魔していて、迷惑をかけている
等。
私自身、セミナー中は自分の世界に閉じこもりたいと考えることもあるし、集中するため、人に気を使うということをあまりしたいとは思わない。というのは、それも自分の学び方の一部であるからだ。このように伸び伸びと学びたいのに、その学び方の行動が否定されているようだった。
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そういったことを無意識で感じたのか、トレーニング中、気を休めることなく緊張感をもって臨まざるを得なく、体調も良くなく、疲れも出た。失敗が許されない雰囲気を含め、自分の力が発揮できないことが、中間試験・最終試験の結果に現れたと確信している。
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自分の個性が発揮できなかったということを配慮されることない上に、
人を人としてみるのではなく、物、書籍から人をみている
といった自分の学び方の行動をクライアントとつながっていないという見方につなげて、断定されるというのには、正直理解に苦しんだ。チネイザンの練習のモティベーションがなかなか上がらずにやめようとおもっていること、腑に落ちていないこと等、確かに自分の能力もあるかもしれないが、トレーニングの雰囲気も大きくものを言うと感じる。
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なぜ、こういった違和感を覚えたのか?
恐らくGiovanniのPhase IIのトレーニングを受けたのが大きい。この教育はチネイザンで受けたフィードバックとは真逆なものだったからだ。
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Giovanni先生は、安全な学びの環境を整えるのに場のホールドを大事にしており、スマートフォンをみようが、寝てようが、ご飯を食べようが、特定の人と話してようが、全く注意を受けることがなく、トレーニングが進んでいった。それはその人の学び方であり、それを最大限尊重しているからだ。ただ、完全に放置しているわけではない。ちょっとでも悲しんだり、悩んでいるという場面があったら、すぐにでも別の部屋に呼ばれ、周囲に聞かれないように配慮をした上で、悩みをそっと聞いてくれ、手を差し伸べてくれる。Phase IIの場合には、どういった人と組んでセッションを行うのかを決める際にも苦手な人がいる場合には必ず紙に書いて欲しい。ということまで配慮があった。
クライアントとのつながり方についても、十人十色ということをGiovanni先生は熟知。それが掴むまで各々生徒が見つけるまで待ってているという姿勢がでており、 Giovanni先生の持っている正解を相手に押し付けることも全くなかった。もちろん能力についての否定もなかった。
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そして、最終面談で受けたフィードバック。Giovanni先生の考え方がよく表れており、非常に具体的で、行動に直結するものになっている(詳細は【RolfingコラムVol.45】参照)。
以下、一部紹介すると

生徒が能力を発揮できるのはどの方面か?
すべての項目で進歩が見られる。特に施術の技術と目的と戦略をどう繋げるのか?については大きな進歩が認められる。土台を築きつつ、自分の経験から物事を判断しているところがいい。
生徒にサポートが必要なのはどの方面か?
自分やクライアントにスペースを与えることでセッションを行いやすくなる。さらに、それによりフェルト・センス(身体感覚の一つ)に磨きがかかり、セッションを行う際に手助けになると思う。

これらのフィードバックを受けて、どれだけ自分が勇気づけられたか。ボディワークの世界で生きようとしている自分にどれほど励ましとなったか?今のロルフィングで様々なクライアントにお越しになっているのも、こういった言葉をかけられたおかげだと思っている。
大阪滞在中の2015年10月9日の夜に知人に会ったときに、教育において自由と秩序のバランスが重要ということが話題になった。どちらを重点を置くのか?によってトレーニングは変わっていくと思うが、恐らく生徒一人一人、先生を選ぶ際に自分は何を必要としているのか?その意識によって先生との相性が決まるのでしょうね。
もう少しでトレーニングは落ち着くか、自分がいざ教えるときにどういったことに注意を向けるのか?考える良いきっかけになっているのは間違いない。
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この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka