2017年7月2日、3日間のワークショップは無事終わることができた。初日の模様については「Peter Schwind WS(1)〜技術をどのような目的で使うのか?」に書いた。
初日は肩、首周辺、2日目はクライアントを招いたセッションを、そして3日目は腸腰筋、ハムストリングス、頭蓋骨と、それぞれ詳細に学んでいった。3日間ワークショップにもかかわらず、クライアントを招いたセッションが経験できるのも貴重だ。
3日間共通しているのは
「身体をどのように見たらいいのか?」
ガイドみたいなものが与えられること。
例えば、クライアントセッションが始まる前に、背骨のカーブのどこの部分が制限あるのか?体腔を4つに分けた際、どこの体腔に制限があるのか?等のガイドがあり、一人一人のクライアントをみんなでボディ・リーディングを行なった上で、ポイントを説明。どのようにセッションに臨んだらいいのか?を細かく説明していった。
その場でパッと、身体を見て何をすべきなのか?すぐに直感的に理解できることができる人がいるが、みんなそれができるとは限らない。それよりも、万人ができることは、手の感覚を研ぎ澄ませることと、どのように身体に対して正確にアプローチできるのか?
だ、ということも話した。
例えば、
「どのようなテストで、五十肩の問題を明確にしていくのか?」
簡単な2つのテストを行った上で、
肩には、どのような筋肉があり、どのような触れ方で対応していくのか?
大きな筋肉(広背筋)からスタートして、肩甲骨周辺の細かい筋肉(棘上筋、棘下筋、大円筋、前鋸筋)のアプローチ方法を明確にしていく。意外に知られていないが、効果的なところがどこなのか?それをPeterの長年の臨床経験に基づいてシンプルに説明しているのが印象的だった。
最後に、Advanced Trainingの内容はどのようなものであり、何を事前に学んだらいいのか?知ることができた。予想外だったのは、内臓の位置や内臓に対してどのようにアプローチしたらいいのか?理解を持って臨んだ方がいいといってたことだ。
例えば、肩は、大腰筋・腎臓・肝臓・横隔膜を通じて筋膜で繋がっているので、どこかが制限があると、動きに制限が出てくる。身体を全体から見ることによって、肩に手を触れなくても身体の全体的なインパクトがある。そして、途中で、腎臓が予想以上に上下に移動することをエコー検査の画像で見せたり、本物の骨盤の骨を通じて、どのように筋膜や靭帯が結合しているのか?を通じて、内臓の理解を深める必要性を実感することができた。
さて、今回のワークショップは、Advanced Trainingの事前ワークショップの位置づけになっている。2週間のトレーニング(オーストリア・ウィーンで開催)で、1つのセッションを組み立てることができるようになる。そして、間を開けた後、後半の3週間(イタリア・ボローニャで開催)でそのセッションを3つに分けて組み立て、合計で5週間に渡るトレーニングになる。様々なことを学ぶというが、どのようにして手に負担をかけずに効率よくセッションを組み立てるのか?がテーマ。
4年に一度程度、PeterはAdvanced Trainingを教えているのが、今後教えるかどうかについて未定とのこと。ぜひ来年は楽しみにしていたい。