【RM#8】Rolf Movement – Part 1(4)〜身体の気づきを促すために:ゆっくり、丁寧、言語化

2017年6月29日〜7月10日にミュンヘン滞在して以来(「ミュンヘン(13)〜入国、最新のドイツの状況、ドバイ」参照)、2回目のミュンヘン滞在のために、2017年8月30日(水)。羽田空港発、フランクフルト国際空港経由の飛行機で再度、ミュンヘンへ。

前回は、Peter Schwind先生のワークショップ(2017年6月30日〜7月2日)(「技術をどのような目的で使うのか?」「Advanced Trainingの内容、学ぶべきことは?」参照)と、Rolf Movementの30日間Workshopの最初の3日間(2017年7月7日〜9日)に参加。それに加えて、ニュルンベルクとザルツブルグにも足を運ぶことができた。

2017年7月7日から始まったRolf Movementのトレーニングは、Phase I〜IIIの3つに分かれている。

そして、Phase I「Functional Embodiment of 10 Rolfing Sessions(ロルフィングの10回セッションの機能的な側面の習得)、Pierpaola Volpones先生(以下Paola)とRita Geirola先生(以下Rita)が担当」は、2017年に3回開催(「どのようなカルキュラムで進んでいくのか?」参照)

今回は2回目(期間:2017年8月31日(木)〜9月3日(日))となる。今回からGiovanni Felicioni先生がアシスタントとして入り、合計3名のイタリア人のRolf Movement Instructor(Paola、Rita、Giovanni)がワークショップに参加。それぞれが違ったかたちのフィードバックをいただけるので、本当に幸運だと思う。

Rolf Movementの最初の3日間は、ロルフィング10回シリーズの1、2、3の各セッションの身体の機能的なアプローチを中心に、どのように身体の動きを取り入れたらいいのか?を学んだ(「基本的な考え方についての紹介」「動きを通じて何が見えるのか?:言葉と方向性」参照)。

今回は、2017年7月9日に3日目のトレーニングが修了後、約2ヶ月。学んだことをセッションに取り入れるという宿題が与えられ、どのような気づきがあったのか?中心にディスカッションから始まった。

その後、セッション4の復習を兼ねて、基礎トレーニングと同じように体感セッション(Embodiment)から始まった。Embodimentとは、自分の身体内でセッションの内容を確認するために行うものだが、セッション4の場合には、足裏、膝、骨盤底、尾骨、坐骨、恥骨を中心に動きを通じて身体意識を高めるものを中心に行った(Embodimentについては「身体感覚〜Embodimentとは何か?」参照)。

その後、基礎トレーニングのセッション4で学んだ手順(レシピ)に身体の動きの側面を取り入れた練習(AMP(Active Movement Participation)を含む)を行った。
4日目の気づきとしては以下の2つがあった。
1)Rolf Movementを取り入れる際に、時間をかけてゆっくり、丁寧に行うこと。
2)言葉や質問を投げかける時に、できるだけクライアントさんに考えさせ、自分なりに言語化を手助けするような質問をすること。

1)について。ロルフィングのセッション中に感じていたことだが、個人的に身体で気になるところに、直接、切り込むという形で効率良くMovementセッションを行おうと考えていた。しかし、Paolaからは、脳で考えると一瞬だが、身体の習慣に新たな気づきを与えるためには時間がかかる。時間をかけてゆっくりと身体の意識を高めるようなアプローチを取るといいというアドバイスをいただいた。

特に、足と骨盤を繋げるセッション4では、腹筋、腰椎、臀筋群、胸筋の身体部位が代わって動いてしまう可能性がある。Giovanniからは、姿勢を見る時に、どこに力が入っているのか?どこを手放す必要があるのか?注意深く観察し、該当箇所に触れながら、丁寧に触れていくことを、一つ一つ、手順を示していただいた上で、わかりやすく話していただけた。

個人的に、骨盤の中で坐骨、恥骨、尾骨をどう区別して動かすのか?肩や腹筋、胸筋の力を抜きながら、どのように足の内転筋を動かすのか?ロルフィングの筋膜へのアプローチとRolf Movementの動きを組み合わせると、大きな気づきをクライアントに与える可能性があると感じることができた。

2)について。
「力を解放させる箇所はどこか?」
「自分にとって簡単な動き?」
「身体のサポートが必要なところはどこか?」
「今何が起きているのか?」
「それはどう行った変化なのか?」

といったようなYES/NOで答えられないような質問をすることで、クライアントさんに言語化を促す。そのことで、身体意識が大きく変化していく。今回の練習の時も、そういった場面に遭遇したので、今後セッションにこういった質問を取り入れていきたい。

4日目のワークショップも午前9時〜午後6時。休憩を挟みつつ行われるが、学ぶべき内容は本当に多岐にわたる。明日以降の内容も本当に楽しみだ。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka