【R#196】IMAC(4)〜内臓と筋肉〜筋肉の働きが内臓にどう影響するのか?

2018年11月17日(土)。午前6時20分羽田空港発、午前7時30分伊丹空港着のANA便で大阪へ。
向かった先は、TEN〜the space for your Life & Body
私がロルフィングを受けた伊藤彰典さんの先輩にあたる佐藤博紀さん(以下ヒロさん)が開催する2日間のトレーニングに参加してきた。
その名前はIMACだ。
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2015年3月25日にロルファーとして認定され、同年6月1日より渋谷駅から徒歩圏内で開業(「サロンの場所を確保〜どのように準備を進めているのか?」参照)。
同年12月から2016年4月までIMAC(「IMAC(1)〜イントロ編」、「IMAC(2)〜上肢編」、「IMAC(3)〜下肢編」参照)を受講したのだが、
1)手技を使ったボディワークの経験が浅く、感覚がつかめていなかったこと
2)解剖学の基礎的な知識が不足していたこと
3)セッション数の経験が少なく、どのように応用したらいいのかわからなかった
こと等から、学んでも身につかないことを実感。
ロルフィングの基礎トレーニングで学んだことをセッションに取り入れることに集中した。

2018年10月、ロルフィング10回シリーズの卒業生を100人目を迎え(「100人目の10回卒業生を迎えた〜開業から3年4ヵ月を振り返って」参照)、セッションを提供していく上で、課題がわかってきた。
例えば、
1)感覚を頼りにセッションを提供していたが、筋肉や骨格から見て、どのように変化しているのか?そしてどのように動きを評価するのか?
2)セッション中に、体幹や内臓に問題を抱えている人が多いが、筋肉や骨格から見て、どのようにアプローチしたらいいのか?
3)セッション中に痛みを抱える人が多いが、どのようにして痛みを軽減するセッションを提供できるか?
等。

1)について。
ボディワークを使う場合には、感覚は重要だが、起きていることについて言語化ができていると再現できる可能性がある。その言語化をする際に、解剖学の用語が役立つ。アスレチック・トレーナー、理学療法士等、身体に関わる人たちは解剖学に造詣が深いが、私の場合は、生化学・分子生物学は得意だが、解剖学は経験が浅い。そのため、ロルフィングのセッションの経験を積み重ねていくことで、理解が深まってきた今、もう少し、自分のセッションに対して評価のツールがあれば、セッションの質が上がるのではないかと感じている。
2)について。
ロルフィングの手技で、体幹や内臓へ働きかけると、姿勢が一変し、身体が整うことが経験を積むことでわかってきた。食物を身体に取り入れることで、どのようにして消化・吸収されるのか?は、生化学を知っていると変化が追えるが、ロルフィングと結びつけるとどうなるのか?となると、筋肉と内臓との関係を理解する必要がある。
3)について。
ドイツ・ミュンヘンでトレーニングを受けた時(「トレーニングの振り返り〜ERAのトレーニングはどのように進んでいくのか?」参照)、筋膜に対して強くアプローチしていくので、痛みが伴うケースが多い。確かに、成果が出るのだが、今年も痛みがひどく、途中で10回セッションを取りやめるお客さんもいらしたので、痛みを伴わなく、かつ成果の出る手技はないのか?を模索していった。
そこで、IMACの「内臓への手技アプローチ」のクラスに参加した。

2日間にわたり、内臓と筋肉・骨格系との関係性、そして筋肉の動きからどのように内臓の状態を把握するのか?その評価法を中心に学ぶことができた。
気づきとして
1)全身のバランスがとれている状態に持っていくと、体の生理的機能が適切に働く=自然治癒力、自律神経系が整う、呼吸が深まっていくという手応えを感じた。
2)その結果、関節が動くようになり、筋肉を含めた身体の可動域の制限が減少していき、筋肉の出力も回復していくことがわかった。
3)バランスを理解する上で役立つのが発生学。受精から赤ちゃんが生まれる過程でどのように身体が出来上がっていくのか?臓器が生まれていく過程がわかると理解しやすいことがわかった。
4)身体の状態が整っていくと、自分の思考がクリアになるし、何によって(例、電磁場、ストレス、トラウマ)影響を受けているのか?理解が深まった。
5)痛みを伴わない成果が出やすい手技を身につけられそう。
等があった。

実は、大抵の人は身体へのストレスによってバランスが崩れている。
身体のどの場所でバランスが崩れるのか?感覚で追っていってもいいのだが、身体には関節の動きによって働く筋肉が違うので、どの筋肉の動きに制限があるのか?可動域を見ることで、わかってくる。
そこで、制限のかかる筋肉の反対側にアプローチし、痛みを伴わない微細な負荷を手技によってかけることで、短時間で成果を上げていくことを体感した。
そして、海外で学ぶロルフィングやオステオパシーの手技では、内臓を緩める際に、ある程度の負荷をかけ、痛みも伴う。しかしながら、胎児の発生学で臓器がどのように出来上がるのか?の知識がわかっていると、その動きにそって、アプローチ。痛みを伴わずに成果が出ることもわかった。
又、腸脛靭帯が硬い場合、大腸、胸骨が硬い場合には胃の幽門等、筋肉と内臓との関係もチャップマン反射点を参考に調べると明らかになっていく。
このように気づきの多い2日間だったので、どのように今のセッションに応用していくのか?楽しみになってきた。
宿泊の施設の値段が非常に高く(APAホテルで27,000円/泊)、Booking.comで予約したホテルは営業中止と当日になって言われ、どうなることやらと思ったのだが、無事2日間、大阪に学びにきて本当に良かった。
当初、ソースポイントセラピーのModule 3を受講する予定がキャンセル。その代わりに受けたIMAC。この偶然に感謝とともに、年末年始、少しでもIMACの技術を今のセッションに取り入れればと思っている。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka