SPT Module 3(5)〜5日目〜感情面へのアプローチ&遠隔を使ったセッション

2020年10月11日(日)、ソースポイントセラピー(以下SPT)のModule 3の5日目を迎えた。大阪は台風一過で天気が快方に向かっており、午後には日も少し見えた。

5日目も、チェックインから始まった。Bob Schrei(ボブ・シュライ、以下ボブ)とDonna Thomson(ドナ・トムソン、以下ドナ)と、4日目のカルマを振り返った。参加者の話を伺っていると、体験は人それぞれである。体験したことはそれぞれ違っているが、それ自体に囚われるのではなく、どのような体験を振り返るのか。体験は毎回変化するので、気づくことのほうが重要だというアドバイスがあった。


瞑想のセッションでは、身体をスキャンすることを行った。頭頂から足の先まで、一人ひとりが自分のペースで行うガイドがあり、ヨガでいうヨガ・ニードラに似た感覚があった。

身体をスキャンする瞑想を行った後、この日の主題である感情のLEVELへ。

SPTでのLEVELとは、身体の外に現れる症状に対して貢献するさまざまな要素のことをいう。その要素にアプローチするには、それぞれが持つ周波数(Frequency)へアクセスすることになる。

LEVELには5種類(トラウマ、カルマ、感情、先祖、ビリーフシステム)あり、Module 3では、そのうち3種類(トラウマ、カルマ、感情)を扱う。トラウマは3日目(「3日目を終えて〜エネルギーワークの中でトラウマをどのように扱うのか?〜意図する大切さ」参照)、カルマは4日目(「4日目を迎えて〜クラスはどう進むか?&カルマとは「意志に基づく行動」のこと」参照)に説明を受け、練習した。

5日目は、感情である。

ボブは、ある医師の例え話から入り、腰痛の100パーセントは感情から来るという話を共有してくれた。

それほど重要でありながら、SPTではトラウマ、カルマ、感情の順で扱う。LEVELでいえば、優先順位は3番目になる。

感情はイメージしやすいのに、不思議といえば不思議である。SPTでは、トラウマやカルマの段階でも感情を扱うので、その段階で解決することが多いらしい。

面白いのは、SPTにおける感情の位置づけだ。

感情における健全な状態とは、「努力することなく、一つの感情から別の感情へとスムーズに移ることができる」ことを指す。

たとえば悲しみの感情や怒りの感情があったとして、それに囚われているのはブロックがあることを指す。それぞれの感情へ移ることができるのならば、健全な状態である。

そして、感情の良し悪しは全く関係がなく、感情の内容を理解していなくても取り扱える。

SPTの良さは、複雑なことを考えなくていい点にあるといっていい。

素晴らしいのは、施術者が感情のあいだをスムーズに移行できると、クライアントの感情を扱う際にやりやすくなることだ。

確かに、私も5年前からSPTを実践するようになってから、クライアントの感情面での影響を受けることが少なくなったと体感することがある。

改めて思うのは、瞑想から生まれたSPTらしい視点だということだ。瞑想は一つひとつの感情に執着せず俯瞰的な目で見ていくが、SPTにもそれに似たものを感じた。

その後、ボブから遠隔セッションの方法を学んだ。

SPTでの遠隔の方法は、短いセッション(15分)と、オンラインセッション(1時間)の二つに分かれる。

遠隔の方法は、日本発祥の直傳靈氣にもある(「歴史的な流れ」「直傳靈氣と言霊」参照)。いずれも本人から許可を得ること、イメージすること、名前、場所を意識するが、直傳靈氣の場合には儀式的な要素と生年月日の情報が必要になる。一方でSPTは、名前と場所だけでよい。

SPTでの通常セッションと遠隔セッションの違いとしては、通常セッションではスキャン(Entry PointやPrimary Blockage)を行うが、遠隔セッションはエネルギーのレベルに焦点を合わせるので、スキャンはしないという特徴がある。

手順は一つずつ決まっているが、言葉で説明を受けるよりも、やってみることが重要である。

というわけで、実際に自分をイメージしたワークを、ボブのガイドで行った。瞑想に近い状態になり、これなら瞑想よりもやりやすいかもしれないと思った。恵比寿のサロンに戻ったら、ぜひセルフケアで使ってみたい。

コロナ禍が起きる前は短いセッションのほうが中心だったが、米国でもロックダウンを経験したこともあり、ボブのほうで新たにSPTによる通常セッションの提供を始め、功を奏しているらしい。ヒロさんも、効果があるからぜひ試してみてと言っているので、必要な方には提供しようと考えている。

午後の交換セッションでは、感情を扱った。交換セッションを行うのは5回目である。身体を整えるうえでの総仕上げという印象が強く、いよいよ最終日を迎えるという感覚があった。

明日は、参加者とともに、ドナによるアウェアネス・セッションを受ける予定だ。SPTは、ドナが瞑想状態に入り、身体についてさまざまな質問を問いかけることによって生まれた手技だという。Module 1から一度は受けてみたかったアウェアネス・セッションを最終日に受けられると思うと、嬉しい。

5日目の最後に、ヒロさんと参加者とともにドナへ聞く質問をまとめた。最終日を楽しみにしていたい。

2026年8月の注記

この記事には、遠隔セッションの手続きが具体的に書かれている。SPTと直傳靈氣の両方について書いているので、当時の自分にしか書けない比較になっている。

二つの遠隔を、並べて書いている

SPTの遠隔は、短いセッション15分と、オンラインセッション1時間の二つ。直傳靈氣にも遠隔がある(「歴史的な流れ」「直傳靈氣と言霊」参照)。

共通しているのは、本人から許可を得ること、イメージすること、名前、場所である。違うのは、直傳靈氣には儀式的な要素と生年月日が要り、SPTは名前と場所だけでよいという点だ。

もう一つ、SPTの内部でも通常と遠隔で手順が変わる。通常セッションではスキャンをして Entry Point や Primary Blockage を探すが、遠隔ではエネルギーのレベルに焦点を合わせるので、スキャンはしない。

この二つを2015年の同じ年に学んでいる。直傳靈氣は7月、SPTは10月から。どちらも身体にほとんど触れず、手を使い、遠隔ができる。それでも手続きが違う。

エネルギーワークはひとまとめに語られやすいが、実際には体系ごとに何を必要とし、何を必要としないかが決まっている。生年月日が要るか要らないかは、その体系が何を頼りにしているかの違いである。

コロナ禍が形を変えた

もう一つ、この記事は制度が動いた瞬間を記録している。

以前は短いセッションのほうが中心だった。それが、米国のロックダウンを経て、ボブが新たに遠隔での通常セッションを始め、功を奏している。教える側が、状況に合わせて提供の形を変えている。

このModule 3そのものが同じことをしている。創始者二人が来日できず、大阪の北浜とサンタフェをオンラインでつないだ。二人がオンラインで教えるのは、このときが初めてだった。

内容の側でも、場の側でも、遠隔が主題になった6日間だったことになる。

感情を、内容に立ち入らずに扱う

この日の主題は感情だった。

SPTの定義がはっきりしている。健全な状態とは、努力することなく一つの感情から別の感情へスムーズに移れることである。悲しみや怒りに囚われているのはブロックがあることを指し、移れるなら健全である。

そして、感情の良し悪しは関係がなく、内容を理解していなくても扱える。

ロルフィングの基礎トレーニングで学んだものと、方向が違う。Peter Levine のソマティック・エクスペリエンシングは身体に残った反応を辿り、Stephen Porges のポリヴェーガル理論は安全と脅威への自律神経の応答を扱う。3日目の記録でも同じ対比を書いたが、感情の日はそれがもっと明確になる。何があったかを聞かずに、動けるかどうかだけを見ている。

瞑想から生まれた技法らしい視点だと、当時も書いている。一つひとつの感情に執着せず俯瞰する形が、そのまま技法になっている。

施術者の側にも、同じことが起きる

この記事は、そこからもう一歩進んでいる。

施術者が感情のあいだをスムーズに移行できると、クライアントの感情を扱う際にやりやすくなる。そして、SPTを実践するようになってからクライアントの感情面での影響を受けることが少なくなった、と自分の体感を書いている。

10年後、アドバンスト・トレーニングで Kind Indifference という言葉を受け取ることになる。関与しすぎず、無関心でもない位置に施術者がいること。3日目の注記で、症状に引っ張られるという話がクライアント側と施術者側の両方に現れると書いたが、ここでは感情について同じ構造が出ている。

クライアントにとって健全な状態が、そのまま施術者に求められる状態でもある。当時は、それを技法の効用として書いている。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka