【R#237】世の中とどのように関係を築くか?が、姿勢を整える場合に大切〜身体感覚と空間について

はじめに

みなさん、こんにちは!
東京・渋谷でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

1回〜3回:「身体感覚」を身につける

私は、2015年6月から渋谷・恵比寿・代官山にて、ロルフィング・セッションを提供している。

ロルフィングとは、
1〜2週間に1回、手技を使って、毎回テーマに沿って施術を行う方法の一つ。

身体を整えながら「身体感覚」を磨くことができるので、
身体の不調(肩こり、腰痛)も改善する。

ロルフィングの
1回目では、呼吸を整えること、
2回目では、足裏を整えること、
3回目では、前後のバランスを整えること、
身体感覚を磨くことで、心や世の中に対しての見方が変化していく。

4回〜7回:「世の中への見方」と判断軸の変化

そして、
4〜7回目までに行う中心軸を整えるセッションを受けることで、
中心となる軸の意識を持つようになる。

結果として、
「世の中に対してどう見るのか?」

「自分の人生をどう向かうのか?自分の人生の目的は何か?」
について考えるきっかけを与えてくれるように感じる。

自分なりの基準や距離感で物事や人間関係を築くようになれるという意味であり、
それは、人(や物)との間にある「空間」をどう見るか、どう関係を作るか?
にあると思う。

ロルフィングのアプローチは、
この空間の見方を書き換えることで、人間関係やものとの距離感を
築きやすくなることで、姿勢が自ずと整っていくと
と、個人的には思っている。

そこで、今回は「空間」について書きたい。

「空間」の前に、話題を変えて、
「世の中について、我々はどうみているのか?」
について考えてみたい。

一人一人は違う世界を見ている:世界とどう関係を築くか?

人間は、視覚優位な社会に生きている。
インターネットや電車、バスの中の広告、テレビ番組中に流れるCM等、
CMを含めた広告や、パソゴンの画面のは、平面的で表現されており、
リアルに描かれていない。

本来、世の中は立体的(3次元)に見えるはずが、平面的(2次元)に圧縮された画面で見せられる。
画面は、五感の中でも聴覚(音)と視覚(絵、画像)が中心。

本来ならば、五感の中でも体感覚(触覚、嗅覚、味覚)も含めて、世の中を捉える必要があるのに・・・
使っている五感が、聴覚と視覚に限定されるのだ。

このように、PC画面と現実は、違った脳の使い方をする。
「脳をどう使うか?」
は、我々がどう世の中を見ているか?体感しているのか?
によって影響を受ける。

例を挙げたい。
ドイツで、ロルフィングの基礎トレーニングを受けていた時に印象的なワークがあった。

人を立たせて、左側、右側、中央側からゆっくりと歩いていき、
「どのようにその人が世界を知覚するのか?」
をみるというワーク。

私が立って、同僚が歩いたとき、
左側に対して接近すると警戒感があったのに対して、右側や中央側だと全くそういったことが
ない。
という発見があった。

一方で、New Zealandに住んだことがあり、
当時仲間として学んでいたデンマーク在住の米国人は、
正面に接近すると、警戒心を抱いた。

「どのように世界を見ているのか?」
実は、一人一人、違うのであり、
どう「空間」を認識するか、どう相手と関係を築くかによって決まる。

空間をどう意識するか?が、姿勢が大きく影響する

フランス人ロルファーのHubert Godard氏はかつて、
空間(Space)を、
その人が外界(環境)と築く想像上の関係(Imaginary building of our relationship to the world)
と語った。

ここで
「想像上の関係」
というのが一つのポイント。
一人一人が「主観的」=「違った見方」で見てるということ。

ここで、客観的に表現できる「空間」を「Topos」と呼び「Space」と区別している。

例えば、Toposで、空間が100平米だとしても、その人の知覚によって広く感じたり、狭く感じたりするのが、Spaceというように。

Spaceで大事なのは、
「自分が外部環境と関係を築くために、空間をどうとらえるのか?」
にある。

影響を与えるのは、
1)個人的に育ってきた環境(両親、学校の先生、職場の環境)
2)個々が体験すること(成功やトラウマ体験)
3)文化的な背景
の3つ。

両親に、怒鳴られた経験があった際、
親は
「左側に立っていたのか?」
「右側に立っていたのか?」
交通事故にあった際に、
「左側から衝撃を受けたのか?」
「右側から衝撃を受けたのか?」
によって、その後のSpaceに対する解釈が変わってくる。
なぜならば、そのSpaceを避けるように、世界を解釈し直すからだ。
Toposが広くても、そのSpaceは非常に狭く感じる。

対照的に、日本の満員電車では、どうなるか?
満員電車でぎゅうぎゅう詰めになり物理的なSpaceであるToposが全くない状況になる。
それにもかかわらず、個人的なSpaceが侵されているという感覚がないのだ。

面白いのは、Godard氏は、側弯症(scoliosis)について興味深いことを指摘していること。
Spaceが側弯症を招くような認識でいると、結果的に側湾症になっていくというのだ。
なので、ロルフィングでは、Spaceの認識に働きかけると、結果的に側弯症の改善に向かう。

ダンサー出身であるGodard氏はダンスは、ToposとSpaceをうまく使いわけて、表現していると
いっていたが、まさに、世の中とSpaceとどう関係を築くか?
身体表現にも影響するし、姿勢にも影響するのだ。

空間の捉え方の変化が、姿勢に影響する

ロルフィングは、このSpaceとの関係を大事にする。

大事なのは、身体を整えていくことで、自分の外部環境との関係を見直すきっかけとなる。

要は、
Spaceの捉え方を書き換えていくことで、最終的に身体の変化を促していく
のだ。

その中でも一番大きな変化を起こすのが、
4回から7回まで行う中心軸を整えるセッションとなる。

真ん中の軸を整えるとは、自分の軸で物事を考えるようになるということ。
真ん中の軸が意識できないと、どういうことが起きるのか?

重力に対して、全身がコントロールできにくい状況になる。
普段は、無意識に自分の筋肉をコントロールできているが、それができない。
このため、首の支えとなる筋肉が極端に弱くなる。
目の前のことに集中できない。
などから、自分で判断するためのエネルギーが注げなくなる。

結果、自分の軸で物事が判断できなくなることから、
他人が定めた軸で判断してしまう。

要は、
「自分の人生をどう向かうのか?自分の人生の目的は何か?」
を意識させてくれるのが、中心軸。

なので、4〜7回は、中心軸を整えるための身体感覚を磨くことになる。

まとめ

今回は、ロルフィングのセッションを受けることで、
「身体感覚がどのように養われていくのか?」
外部の世界とどう関係を作るのか?
空間との関係について、まとめさせていただいた。

少しでも、この投稿が参考になれば幸いです。

 

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka