SPT Module 2(1)〜ブループリントへの具体的なアクセスの方法+人の身体はどのように変化するのか?

2015年11月21日から23日までの3日間、Source Point Therapy(ソースポイントセラピー、以下SPT)のトレーニングのため大阪へ向かった。先月の Module 1 以来である。今回は3つの Module のうち2番目にあたる。Module 1 の模様は別に書いた(「「人間として形付けられるために必要な元となる情報」=「ブループリント」を知ること」「知識よりも感覚をどう使うのか?〜ブループリントへのアクセス」「最終日」参照)。

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Module 1 の参加者15名のうち13名が Module 2 へ進み、2015年3月に Module 1 を受講した2名が加わって、15名でトレーニングが始まった。最初は自己紹介を含め、Module 1 で学んだことのシェアがあった。

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印象的だったのは、SPTを使っても実感がないケースの場合はどうしたらいいのか、という質問への回答だった。佐藤博紀さん(以下ヒロさん)によると、SPTを使うと必ずしも肉体的な変化があるとは限らないが、確実に変化するという。何を基準にして変化していると見るのか。その点に配慮しながらセッションを考えるといい、ということだった。

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テクニックを学ぶ前に、前回と同じくヒロさんによる1時間のプレゼンで、Module 2 で何を学ぶのかの説明があった。

Module 1 は、インディアン、チベット医学、カバラ、物理学から、ブループリントとは何かという概念の説明に力点が置かれていた。そこで紹介された手技、ダイヤモンド・ポイント、ネーブル・ポイント、セイクラル・ポイント、ブロッケージ・ポイント、エントリー・ポイントは、ブループリントへのアクセスの仕方が中心だった。

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Module 2 では、Module 1 で学んだブループリントへのつながりをもとに、より具体的なテクニックを通じて身体を整えるものが中心になる。イスラム教のモスクの映像や、量子力学者やオステオパシーの言葉の紹介があったが、座学のほうは Module 1 と同様、あまりぴんと来なかった。

一つだけ興味深かったのは、身体のバランスを整えるために使うガーディアン・ポイントで、分子生物学のシャペロンのたとえ話が出てきたことだ。細胞内で蛋白質が作られても、最終的に間違った三次元構造をとることがある。

蛋白質は適切な三次元構造をとることで機能を発揮するので、そのままでは働かなくなる。適切な構造をとるには、蛋白質が正しく折りたたまれる必要がある。その働きを持つのがシャペロン分子だ。このように蛋白質の構造を守ってくれるような働きが、身体でも起きているという。その働きを手助けするのがガーディアン・ポイントということになる。実際に2日目にガーディアン・ポイントを学ぶので、楽しみにしていたい。

昼休憩を挟んで、午後からは仙骨に関わる二つのテクニック、Sacral Diamond Point と Sacral Hold を学んだ。

Sacral Point については Module 1 で学んだが、Module 2 の Sacral Diamond Point は、仙骨の周辺にダイヤモンド・ポイントと同じように4点をとる。右のPSIS、尾骨、左のPSIS、腰椎3番の4点に、順番に手をかざす方法だ。PSISとは、骨盤の後ろ側にある出っ張りのことである。

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Sacral Hold は、手を仙骨付近、あるいは仙骨と後頭部の両方に置くもので、SPTで行った施術の統合的な役割を果たす。この手法を行う際には、ブループリントの意識は不要だという。後者はロルフィングでも行っていることなので、むしろ発見があったのは前者だった。

Sacral Diamond Point を行うことで、ロルフィングのセッション6、仙骨を調えるセッションに似た施術ができるとのこと。腰痛にも効果が期待されることから、セッションで一時的に腰痛が治ってもしばらくすると元に戻る人には、試してみたいと思う。

最後に、初日に参加してよかったと思ったこと。ヒロさんから直々に、施術についてのフィードバックをいただけることだ。

例を挙げると、施術中に後ろにも空間があることを意識すると、全体が見えるようになること。SPTでスキャンを行うときに、よりゆっくり行うといいこと。ロルフィングの施術のスキルを上げるためにも、こういったことはありがたい。

残り2日間。実践的なテクニックが続くので、しっかりと身につけて東京に戻ってきたい。

2026年8月の注記

この記事には、Module 2 の初日に受け取ったものが二つ記録されている。一つは質疑での答え、もう一つは座学で唯一腑に落ちたたとえ話である。

何をもって変化したと見るか

初日の質疑で、SPTを使っても実感がない場合はどうしたらいいのか、という問いが出た。ヒロさんの答えは、SPTを使うと必ずしも肉体的な変化があるとは限らないが確実に変化する、何を基準にして変化していると見るのかに配慮しながらセッションを考えるとよい、というものだった。

当時の私は、これを書き留めただけで、それ以上は考えていない。

10年後のアドバンスト・トレーニングで、統合を検証する流れとして Test、Intervene、Re-test を学んだ。観察し、必要最小限の働きかけを行い、もう一度観察する。そのとき見るのは、変化が起きたかどうかではない。クライアント自身の自己調整が始まっているかどうかである(「Advanced Rolferの認定までの歩みについて【総括】〜認定までの道のり」参照)。

見る対象が違う。施術者が何をしたかでもなく、目に見える変化が出たかでもない。相手の側で何かが動き出しているかを見る。

ヒロさんの答えは、その手前を指していた。基準は一つではないから、自分でどこに置くかを決めておけ、ということだ。実感がないという訴えは、多くの場合、基準を肉体の変化だけに置いていることから来る。

蛋白質のたとえ

この日の座学について、私はほとんどぴんと来なかったと書いている。イスラム教のモスクの映像も、量子力学者の言葉も、オステオパシーの言葉も。

腑に落ちたのは一つだけだった。ガーディアン・ポイントの説明に出てきたシャペロンのたとえである。細胞内で作られた蛋白質は、正しく折りたたまれてはじめて機能する。それを助けるのがシャペロン分子で、同じような働きが身体でも起きており、それを手助けするのがガーディアン・ポイントだという。

私は分子細胞生物学で学位を取り、その後も医学研究の側にいた。10年近く使っていた言葉である。

同じことが10年後にも起きた。2025年のアドバンスト・トレーニングで、田畑浩良さんはイールドワークの原理を、分子細胞学のアンカリングにたとえて説明した。接着細胞が基盤に着くように、クライアントがテーブルの接地面に自らを委ねる。安定した基盤ができてはじめて、内側の変化が自然に起こる、と。

エネルギーワークは、ロルフィングの中で最も言語化が遅れた領域である。その領域が、私にとっては二度とも、細胞の中の話として入ってきた。

前職を離れてボディワークの世界に来たつもりでいた。ただ、実際には、以前の言葉が入口になっていたことになる。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka