Source Point Therapy(ソースポイントセラピー、以下SPT)の Module 2 のトレーニング最終日、2015年11月23日を迎えた(初日と2日目の模様は「ブループリントへの具体的なアクセスの方法+人の身体はどのように変化するのか?」「ソースポイントのトレーニングはどのように進むのか?どのようなテクニックがあるのか?」参照)。3日目は午前中にテクニックとして Midline と Chakra Point を学び、午後は学んだ内容をもとにフル・セッションの練習を行った。
SPTとどう向き合うのかについて話し合った際、お客さんの話になった。施術を受けていると、お客さんはどうしても症状を気にしてしまう。肩こり、アレルギー、腰痛、首こりといったものだ。そして、そこに問題解決を求めてしまう。ヒロさんはそれを、症状に引っ張られる、という言い方で説明した。症状をどうしようという思考が働くため、そこにエネルギーが注がれてしまう。
それでは、身体が治癒力を発揮する以前に、身体の変化そのものが制限されてしまう。
SPTでは、ダイヤモンド・ポイントや Stick Figure といったテクニックを使う。その意義は、身体にとって健全な情報とは何かという指標を与えることにある。指標を通じて、健全で正しい動きとは何かが明確になる。そのことで、正しくない動きになったときに、正しい動きへ戻ることができるという。
ロルフィングでは、無意識のところを意識することで身体地図を書き換える、という言い方ができる。SPTでは、指標を通じて同じようなことを行っていると考えてもいいかもしれない。
そして、SPTを通じて最終的に目指しているものは、ヒロさんの言葉を借りれば、肉体的な感覚が消えていく状態になっていくことだという。症状や感覚に引っ張られない、身体のエネルギーが流れているような状況と考えてもいい、ということだったが、この言葉についてはいまひとつぴんと来なかった。
3日目に学んだテクニックは、Midline と Chakra Point の二つだ。
Midline は、頭頂部にある Transformation Point から、足の下にある Grounding Point を結ぶ線を、身体に沿ってなぞるものである。肉体のエネルギーの構造の中心とも言われており、Stick Figure と併用すると有用だ。ロルフィングとどう併用したらいいのかを質問したところ、ロルフィングの各セッションを行っている最中に、Midline と Stick Figure の意識を持って施術を行うと、効率よくセッションが進むという。
これは使えると思ったので、自分のセッションに生かしたい。
Chakra Point は、チャクラの7点を上から下まで2本の指で優しく触れていく方法だ。Midline を強化し、身体のエネルギーの中心を整えるのに有用だという。これは Guardian Point と同様、瞑想で身体の姿勢を整える際にも使えそうだ。
午後からは、Module 1 と Module 2 で学んだテクニックを使ってフル・セッションを行った。その前に、SPTの禁忌について話題になった。基本的に、ネーブル・ポイントを妊婦に使わないこと以外には特にないとのことだ。がん患者やHIV陽性の方については、開発者の一人である Bob Schrei の経験のシェアがあった。がんについては、スキャンが健常な人とは違い、多く出る場合があるということだった。
また、どのようにSPTを組み合わせて一つのセッションにするのかも話題になった。Module 1 で学んだダイヤモンド・ポイント、エントリー・ポイント、プライマリー・ブロッケージで、だいたい6割の時間が使われるという。プライマリー・ブロッケージで問題が出るようであれば、Module 2 で学んだ手技、Stick Figure や Midline を使う。最終的に Guardian Point、Sacral Hold、そして Crescent Moon かダイヤモンド・ポイントで締めるといいという。
ロルフィングのセッションを行う際には、ダイヤモンド・ポイントからプライマリー・ブロッケージまでを行った後に、Stick Figure や Midline の意識を持ちながら各セッションの施術を行う。その後にダイヤモンド・ポイントで締める。
今回は京都観光を含めた4日間だった。SPTについて、Module 1 のときに比べるとより深く学ぶことができた。ロルフィングの10回セッションを終えて、メンテナンス用としてSPTは非常に有用なので、今後そういったケースがあれば積極的に使っていきたいと思う。
テクニックの大部分は Module 2 で終わりだ。学べることは全て学び、実践に早く移りたいという心境である。来年2016年4月には Module 3 を受講する予定だが、今後はテクニックを深めるという機会が待っている。SPTは練習を通じてより深まっていくという。4月までに自分のセッションが深められるよう、1日1日を大事にしていきたい。
2026年8月の注記
この記事には、ヒロさんの言葉として「症状に引っ張られる」という表現が記録されている。
施術を受けていると、お客さんはどうしても症状を気にしてしまう。肩こり、腰痛、首こり。そこに問題解決を求めてしまう。症状をどうしようという思考が働くため、そこにエネルギーが注がれる。それでは、身体が治癒力を発揮する以前に、身体の変化そのものが制限されてしまう。
当時の私は、これをクライアントの側の話として書き留めた。受ける人がどう構えているか、という話である。
同じことが、施術する側にもあった
10年後のアドバンスト・トレーニングで、Ray McCall は施術者の距離の取り方を Kind Indifference と呼んだ。クライアントの体験に過剰に巻き込まれないこと。それでいて、深い関心をもって見守ること。関与しすぎず、無関心でもない。
オステオパスの Jim Jealous の言葉も紹介された。クライアントのプロセスは私たちの仕事ではない、観察はしても物語の一部になってはいけない、というものだ(「Advanced Rolferの認定までの歩みについて【総括】〜認定までの道のり」参照)。
引っ張られるな、という話である。ただし今度は、施術者が引っ張られるな、という話だった。
構造は同じだ。症状という一点に注意が集まると、そこにエネルギーが注がれる。注がれた先で、変化の余地が狭まる。それがクライアントの側で起きれば治癒力が働く前に制限がかかり、施術者の側で起きれば場そのものが狭くなる。
2015年11月の私は、片側しか見ていなかった。お客さんが症状に引っ張られる、と書いている。自分が引っ張られる可能性については、書いていない。
引っ張られないために何を置くか
この記事には、その答えも半分だけ書いてある。SPTのテクニックの意義は、身体にとって健全な情報とは何かという指標を与えることにある、と。症状ではなく、健全さのほうに注意の置き場所を作る。
10年後に受け取ったのは、置き場所を自分の内側に作る方法だった。手を成形すること。背後の空間を感じること。肚につながること。指標を外に置くのではなく、施術者自身がどこにいるかを定める。







