2016年9月27日(火)、東京の水道橋で、コロラド・ボルダー在住のJonathan Martine(以下Jon)のNeural Mobilization(NW)Workshop(神経系へアプローチするロルフィングの一つの方法のワークショップ)が始まった。
なんと、米国人ロルファーからロルフィングを学ぶのは初。
開業から1年3ヶ月。今まで、ミュンヘンで学んだロルフィングの手技をどのように自分のものにするのか?に集中するため、極力ワークショップを控えていた。
というのも
「自分の中で学んだ基本的なロルフィングのテクニックを消化し、その手技の範囲内でセッションをどのように提供できるのか?」
という視点でセッションと向き合うことだった。もちろん、IMACやSource Point Therapyを学ぶ機会があり、それも試してみることもあったが、かなり混乱してしまったこともあり、それらの手法はしばらく手放していた。
2016年4月3日にIMAC下肢編(「IMAC(3)〜下肢編」参照)を学び終えてから、半年。
2016年12月のPierpaola Volpones先生のSupervision Workshopの開催に先立ち、2016年8月30日〜9月2日にMentoring Sessionを二度、ロンドンとパリで行うことを手始めに、ワークショップへの参加を再開した(「Mentoring Session(3)」と「Mentoring Session(4)」参照)。
開業してから700セッション近く経験したことになる。
どういった状態だと身体は緩むのか?
自分の手技を行う際にどのように身体を使えば、手に負担が減るのか?
動きをどうセッションに取り入れるのか?
等、テーマを入れつつ考えてきた。もちろん効果の高い人もいれば、思ったよりも効果が出ない人もいた。
気づいたこととして、痛みを伴っている人が多いということ。
ロンドンのKeith Graham先生にこのことを少し話すと、神経マニピュレーションという手技があり、神経系からアプローチすると筋膜へのアプローチも楽になり、セッションも効率的になるから、ぜひ学ぶといいといわれた。
そのこともあり、もし枠があればJonの神経マニュピュレーションを受けたい、とロルファーの宮崎さんに伺ったところ、Part 2の方で一人空きがあったこともあり、最終的にPart 1とPart2の両方を参加することができた。
その初日。
午前は自己紹介、座学と進んだのだが、今までロルフィングのトレーニングと言えば、筋肉の名前や各セッションでどういった領域でアプローチしていったらいいのか?がメイン。
本ワークショップでは神経はどこに走っているのか?筋膜との関係で話が進んでいった。
血管(静脈・動脈)、神経、筋肉は、筋膜でつながっていることとその意味
皮膚を走っている神経系と筋肉を走っている神経系の違い
神経系へのアプローチの際、用いる間接法・直接法
等を紹介。
解剖学用語たたくさん出てきたが、頭・首・肩であるならば、頚神経叢(Cervical Plexus)、腕は腕神経叢(Brachial Plexus)に注目して、どのように神経系が筋肉や皮膚につながっていくのか、実際に午後に交換セッションや自分自身の身体に触れるという機会を作って進んでいった。
印象的だったのは、神経系の構造を考えた上で、皮膚の一番外の層にアプローチをするだけで、深く身体の内部まで影響を与えるということを知ったこと。
それを実際に首・鎖骨の可動域を確認しながら、実際に学んだ後頭下神経、舌下神経、鎖骨上神経、肋間皮神経等へアプローチ。
わずかな力で、意識もセッションをしている人に集中するのではなく、どちらかというと一歩外に出て、その人の変化を聞く(Listen)ことを大切にするようにというJon先生のいう通り実践することで変化を実感することができた。
明日以降は、より細かく神経系を見ていき、どういった点に注意したらいいのか?を学ぶ予定だ。
本コラムにも学んだことは書いていきたい。