2018年2月5日(月)。羽田国際空港に到着した。2週間と長かったので、東京に戻ってホッとしている。
「自分の身体の状態がセッションに反映される」に書いたが、10日間にわたった今回のワークショップ。4名のInstructor/Assistantと15人の参加者とともに、どのようにロルフィングのセッションの質を高めていったらいいのか?参加者全員がロルファーということもあり、非常に勉強になった。
Rolf Movementについては、フランス人のHubert GodardのTonic Functionの影響が強く、この考え方がMovementに入ることによって理論的な部分が強化されていった(詳細は「いい意味での混乱+Tonic Functionについて」参照)。
一方で、ロルフィングの基礎トレーニングで学んだことだが、視覚(Visual system)、内耳感覚(Vestibular system)、筋感覚(kinesthetic system)の3つの情報収集系がバランスよく働くことも大事だ(詳細は「心理的、知覚的な変化〜身体地図」参照)。
今回、両目、 片目(左目か右目)で人を観察した際に、身体がどのような変化が出るのか?そして、パートナーと組み、パートナーにどこまで接近できるのか?左右どちらかの片目を閉じると、視野が変化していくということを経験した。
ロルフィングでは、視覚、内耳感覚、筋感覚の3つの情報収集系がバランスよく働くことによって身体が重力に対応できると考える。
Rita Geirola先生は、「人間というのは「見る」ということを教育や経験を通じて学ぶ」ことを説明した上で、他の2つの感覚(内耳感覚、筋感覚)は、すでに備わっているのとは対照的だということを話していた。
経験を通じて視覚ということを学ぶので、感覚の中でもっとも意識しやすい。そのため、一番優位になりやすい。一方で、目の感覚が強すぎると、内耳感覚の働きや重力が感じにくくなる。そして、目は頭の後頭部に繋がっているため、目の酷使は首こりと肩こりへと結びついていく。
目というのは、左右差というものもある。例えば、私の場合には左目の視野が100で球状だとすると、右目は60で若干後方に偏っているように、ワークを通じてわかった。そして、左目を閉じて、右目のみだとすると胸の詰まり感が出た。
そこで、脳の右半分外側に、パートナーに音を出していただき、内耳感覚を活性化させると、右目の視野が広がっていき、胸の詰まり感が取れた。
興味深いのは、組んだパートナーとの距離。片目を閉じると、パートナーの接近距離が遠ざかったのだが、目を遠くから見ているという感覚で、視覚を捉えると、緊張することなく、接近することができるということ。さらに、足の感覚を整えると、より視覚が安定したことが実感できるように、視覚のちょっとしたら変化が身体の整え方に大きな影響を及ぼした。
又、Rolf Movementでは、身体を統合する際に、目の視野を広げるために様々な工夫を取りれることを学ぶことができた。
視覚、内耳感覚、筋感覚の3つをどのように組み合わせるか、について今までの通常セッションではそれほど意識したことがなかったが、Rolf Movementではこの3つの組み合わせを自由自在に扱うことでクライアントに大きな影響を及ぼすことができる。
最後に、もう一つ。Part 2において劇的な成果を上げることができたPre-movementについて紹介したい。