2016年10月13日(木)、無事Jonathan Martine(以下Jon)の神経マニュピュレーションのワークショップが終わった。
本ワークショップについては7回書いた。
1回目:神経系とロルフィング
2回目:痛みと神経へのアプローチ
3回目:「教える」と「気づき」
4回目:「コーチングと全方位的傾聴」
5回目:よりシンプルなアプローチを学ぶ
6回目:トレーニング風景
7回目:「危険と安全」と「地図の再構築」
非常に充実した内容だったのだが、ワークも非常に深いものであったため12日目の頃になると身体的にもかなり消耗度が激しかった。そうはいうものの、22名の参加者及び主催の日本ロルフィング協会のスタッフの皆さんの素晴らしい運営によって、ワークショップの学びに集中できたことに感謝したい。
今までミュンヘンで学んだ基礎的な手技を1年間実践したことによって、自分の中で10回のセッションの各セッションで身体のどの部位にアプローチするのか?ある程度、フレームワークがわかってきた。
その基礎があった上で、
「どのように10回セッションの中に取り入れたらいいのか?」
という観点で、ワークショップに臨めたのではないかと考えている。12日間のワークショップ参加の間に、20セッション近くを経験。学んだ手法で痛みを感じている人に対して、表層部の皮膚を通じて神経へアプローチする手法(「危険と安全」と「地図の再構築」でその原理について触れている)を行うことで、筋肉へのアプローチをしなくても、ある程度身体が緩むこともわかってきた。
特に、5回目の大腰筋、6回目の仙骨、梨状筋、臀筋群、7回目の首、上腕帯へのアプローチの際、神経のアプローチを織り交ぜると、効果が高まるという実感がある。
引き続き、10回のセッションを行う際に、学んだことを基礎のトレーニングで学んだ手技を織り交ぜながら、セッションを進めていきたい。
Jonがワークショップ中に最も印象に残ったのは、誰がワークをしているのか?という質問対しての答えだった。
昔ロルフィングを学んだ人は、あくまでもロルファー(施術者)自身がすべての知識を持っていて、変化も予測できるということを前提にセッションを提供する考えが強かった。つまり、ワークはロルファーが行うものだった。
今では施術者というのはあくまでも気づき、手助けを与える人。施術を受ける側(クライアント)が変化するのを手助けする人に過ぎない、ワークはあくまでもクライアントが行うもの。そういった認識が大事だという。
Jonの言葉を借りれば
I am offering the possibility to have the client change the body and brain.
クライアントが何を信じるか、それがセッションの成功の秘訣であり、そのためにも手技によるアプローチを行う際に、安全に感じられるかどうかが全てだということも言っていたが、自分がSource Point Therapy、ロルフィング、IMAC、神経へのアプローチのどれを選ぶのか?指針みたいなものが本ワークショップで与えられたような気がする。
11月にはIda Rolfが直接教えたSharon WheelerのBone Workが控えている。非常に内容の濃い5日間になりそうで、これも是非とも楽しんだ上で、12月のミュンヘンでのSupervision Workshopに臨みたい。