ドイツはフランクフルト在住のロルファー、鎌田孝美さんについては本コラムで度々紹介してきた(孝美さんについては、【RolfingコラムVol.110】参照)。2015年7月に孝美さんが帰国された際に、直傳靈氣講習会(2015年7月18日〜20日)を受講。4回にわたって、西洋にどのようにしてREIKIが広まり、日本おける歴史と実際に体感した内容について簡単に紹介した(【RolfingコラムVol.107】、【RolfingコラムVol.108】、【RolfingコラムVol.109】、【RolfingコラムVol.110】参照)。
昨年末、孝美さんが再度帰国。2015年12月25日〜27日の2日間半(初日は午後から)、直傳靈氣講習会が開催された。全ては参加することができなかったが、今回再受講という形で、2015年12月26日の午前(前期2)と12月27日の終日(後期1〜2)に参加。前者の参加者は4人、後者の参加者は3人と少数精鋭で行われた。
2015年10月と11月にロルファーの佐藤博紀さん(大阪でTEN〜the space for your Life & Bodyを主宰、以下ヒロさん)からソースポイントセラピー(SPT)のModule 1(トレーニングの模様については初日、2日、3日参照)とModule 2(トレーニングの模様については、初日、2日、3日参照)のトレーニングを受講。
SPTの実践の上で臨んだ直傳靈氣講習会だったためか、
SPT・直傳靈氣とロルフィングをどう併用していいったらいいのか?
という日頃の経験を含め、いろいろとシェア・振り返ることができてよかった。
SPT・直傳靈氣の使い分けについては以前本コラムで触れた(【Rolfingコラム Vol.124】参照)。考えてみれば、SPT・直傳靈氣を含めたエネルギー・ワークはロルフィングの手技を学んでから(2015年3月末ロルファーとして認定)すぐに取り入れるようにしてきた。ロルフィングとエネルギー・ワークの違いはどこにあるのか?という疑問を持ちつつも。
当初学び、自分が仮説を立てたのは、
エネルギー・ワークというのは万人に通用する
であろうということだった。そうならば、ロルフィングのセッションの早期から取り入れたらもっといいセッションを提供できるのではないか、という発想になる。そのため、初期から積極的に取り入れるようにしてきた。
半年体験してわかったことは、必ずしも万人向けではないような気がしてきた。経験から見たことなので、必ずしも正しいかどうかわからない(今後これについては検証したい)。コーチングやタロットセッションを行っていた時も感じていたことだが、信頼関係が築けていなければ、その後心を開くということがないように、SPTや靈氣には心(受ける側)の準備が必要だということ。
いうならば、
- クライアントと信頼関係が築かれていること
- 自分の心が開く準備ができている人
- 深層の部分で対話の準備ができている人
の3つが少なくとも必要とされる。セッションの提供は、東京在住の日本人向けがほとんどだが、考えてみれば人口の過密な条件、ビジネスの環境も過酷であるため自分の殻に閉じこもり、心を閉ざしている=心をブロックしている人が多い。
自分自身もサラリーマンとして製薬会社に勤めていた時代、毎年働いていた部門(マーケティング本部)内で何らかの精神的疾患を罹患している人を見ることがあった。職場環境に適応することができず、休職へと至っている。そのように考えると、なかなかすぐ上記の3つに当てはまる人が初期のうちにお越しになるというのは難しいように思う。
SPTや靈氣はテクニック的にはそれほど難しいわけではないので、すぐに実践することができる。ただ、信頼関係をどのように築いていったらいいのか?コミュニケーションをどう取ったらいいのか?などという根本的な相手への配慮が抜け落ちると、心のブロックが入り、効果を最大限出したいと思って行っている施術が効果が全く出なくなっていく。そう言った意味では、施術する側の人生経験、いわば人間力・観察力がより試されるように思う。
そのため、2016年に入ってから自分のセッションに変化が起きており、ロルフィングのセッションを基本となる1〜7回までをしっかりと提供。SPTや靈氣を必要最小限にすること(Less is more)をより心がけるようになってきた。
そのことで、上記の3つの準備が整うまで待ってみる。要は、ロルフィングのセッションの前半からというよりも後半にSPT・靈氣を追加するのも遅くない、焦らないというマインドセットへ変わってきたということにも解釈できる(もちろん、中にはすぐに効果が出る人もいるので、そこの点は臨機応変にしていきたいとも思うが)。
2016年の1年間。経験値がまだ浅いので、手技を深める一年にしたい。年末には考え方にどういった変化があるかわからないが、経験第一、間違いがあったらそれを認める勇気を持って先に進めていきたい。