【R#240】「仙骨」と「骨盤」を整えていくこと〜6回目のセッション〜自分軸と社会性

はじめに

みなさん、こんにちは!
東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

中心軸を整えるとは〜自分軸で判断する力を養う

私は、2015年6月から渋谷・恵比寿・代官山にて、ロルフィング・セッションを提供している。

ロルフィングとは、
1〜2週間に1回、手技を使って、毎回テーマに沿って施術を行う方法の一つ。

身体を整えながら「身体感覚」を磨くことができるので、
身体の不調(肩こり、腰痛)も改善する。

ロルフィングの
1回目では、呼吸を整えること、
2回目では、足裏を整えること、
3回目では、前後のバランスを整えること、
身体感覚を磨くことで、心や世の中に対しての見方が変化していく。

いずれも表層の目の見える筋肉を扱うということだ。

興味深いのは、4回目〜7回目までのセッション。
(身体の内側にある)中心軸を扱うので、目の見えない深層の筋肉を扱う。

手順は、
4回目で、下半身(内転筋〜骨盤底付近)を整えること
5回目で、上半身の背骨の前側(腸腰筋、内臓、横隔膜)を整えること
6回目で、上半身の背骨の後側(脛、臀筋群、仙骨、背骨)を整えること
7回目で、上半身の肩と首全体を整えること
になっている。

jintaizu_中心軸

図にするとこんな感じになるだろうか。

jintaizu_中心軸_セッション7

私自身
中心軸を整えることの意味として、
「「身体感覚」を通じて、自分で物事を判断できる判断軸を身につけること」
ができると考えている。

今回は、6回目のセッションについて取り上げたい。

「仙骨」とは何か?

6回目のセッションは、背骨の後側、特に仙骨と尾骨に注目して施術を行う。

仙骨は骨盤の一部で、背骨の終わりにある場所で、身体の中心に位置する!
背骨につながっているため、仙骨が「歪む」と「中心」が歪むので
他の背骨にも歪みを生じる可能性が高い。

仙骨は、

また仙骨は靭帯を通じて足(下肢、大腿骨)にもつながっている。
それだけではなく、骨盤も靱帯によってサランラップのようにぐるぐる巻きになっており、
如何に、骨盤、背骨、足が繋がっているのか?
安定に重要か、が読み取れると思う。

sacrum and ligament

骨盤は、寛骨(腸骨、恥骨、坐骨)からなっているが、すべて繋がっている。

ME5-06-03-2

私がセッションの時に、
「仙骨は、呼吸と共に動いている!」
と聞くと意外と思う方がいらっしゃることが多い。

実際、仙骨は動いており、呼吸が浅い人は動きが弱まる傾向がある。

「仙骨」は動く?呼吸との関係

仙骨の動きは、仙骨の左右にある腸骨に対してどの方向に向いているのか?に注目してみる。
(ちなみに、仙骨と腸骨の間にある関節を仙腸関節と呼ぶ)

座る場合には、腸骨の幅が狭まり、坐骨の幅が広がり、仙骨が腸骨に対して前傾(うなずき運動)(nutation、ギリシア語のnodding(お辞儀)の意味)する。

nutation

一方で、立ち上がった場合には、腸骨の幅が広がり、坐骨の幅が狭まり、仙骨が腸骨に対して後傾(counter-nutation、counterは反対)(起き上がり運動)する。

counter-nutation

前傾→後傾→前傾というリズムが呼吸に合わせて行われる。坐骨を触っていただき、立つ、座るの姿勢をとると、仙骨と骨盤の動きは体感できる。

ヨガやピラティスで、身体の柔軟性が硬い方は、仙骨の動きが意識できない、と感じられる方が多い。

仙骨が体感できると、
1)難しかったヨガのポーズが一気にできるようになる
2)力を抜いて身体を動かせるようになる
といったことが起こる。

私の経験談だが、アシュタンガヨガの後屈系のポーズを練習していた時に、6回目のセッションができたあたりで、一気に難関ポーズの一つ「カポタ・アーサナ」が深まり驚いたことがあった。(下記のポーズ)

ロルフィングでは、テーブルワーク(施術ベッド)でセッションが終わる前に「仙骨」に手を当てて、仙骨が動き出した段階で、手を離す(仙骨ワーク、Pelvic Liftと呼ぶ)。

クライアントさんからは「あ、仙骨が落ちた、呼吸が深まった」という感想をいただくことがあり、このワークは奥深い。このワークは身体の真ん中(「仙骨」)の動きを呼び起こすので、上半身と下半身を統合するのに役立つ。

頭蓋仙骨療法との関係〜自然治癒力を高める

オステオパシーの治療の一つ、頭蓋仙骨療法(Cranio Sacral Therapy)を聴いた方、いらっしゃるかと思う。
これは、頭(頭蓋骨)から骨盤まで「軽く触れる」手技で、脳脊髄液の流れが改善していく。
体液の流れを良くすることで、自己治癒力を高められることが期待される。

仙骨をぶつけると、アレルギー症状が出てくる方を見受けることがあるが、おそらく、それくらい、脳脊髄液の流れって重要なんだろうと思う。

6回目のセッションを受けると頭蓋仙骨療法の効果をより体感できるが、

仙骨が動き出すと、
1)自律神経系で「副交感神経」に傾くこと。
2)腹式呼吸が入りやすくなること。
といった効果もある。

6回目のセッション中に副交感神経が優位になり、寝てしまう方が多い。これは仙骨付近が緩んでいる証拠だと思っている。

第二のチャクラと仙骨〜人間関係と社会性

仙骨は、ちょうど第二チャクラの位置にある。人間関係や、感情、物欲、性欲などに関わっている。

ここのチャクラが整っていないと、1)環境の変化に柔軟に対応できなくなる、2)コミュニケーションがとりずらい、3)情緒不安定、と言ったことが起こる。

整っていると、1)表情豊か、2)自分の気持ちに正直、3)創造性を発揮できる、と言ったことが現れてくる。

中心軸を整えることの意味として、「「身体感覚」を通じて、自分で物事を判断できる判断軸を身につけること」ができると考えているが、6回目のセッションでは、「社会性を身につけること」を整えていくことに役立つと思う。

6回目〜実際に行うことは?

6回目で行うことは、「仙骨」「仙腸関節」が動かしやすい状態にするため、周辺の筋肉(脛、臀筋群等)を緩めていく。

結果として、背骨の前後のバランスが整っていくので、5回目の腸腰筋がさらに緩んでいく。アプローチの仕方は、深層筋へのアプローチと共通するところがあり、深層に対して、適切な刺激を与えると、「身体は「ここだ!」と思う場所に、自ずと選んで向かう」施術者はニュートラルになり、そのガイド役に徹することが大切になる。

まとめ

今回は、ロルフィングの6回目以降、身体の仙骨や背骨にアプローチすることで、身体内でどういった変化が起きるのか?心への影響を含め紹介した。

7回目でセッションで何を行うのか?取り上げたい。

少しでもこの投稿が役立つことを願っています。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka