【RM#28】Rolf Movement – Part 3(3)〜クラスはどのように進行しているか?〜1日の流れ

ワークショップも最終日(10月13日)を迎えた。

今回のRolf Instructorは、Rita Geriola(以下Rita)、France Hatt-Arnold(以下France)、Herve Baunard(以下Herve)の3名。

RitaがメインでFranceとHerveがサブで、時々補足する形でクラスは進む。午前8時半にERAはOpenし、果物とお湯、水が用意されており、休憩スペースでゆっくりとしながらクラスに向かって準備。臨むことができる。

午前9時からクラスが開始。最初にRitaからEmbodimentが披露される(Embodimentについては「身体感覚〜Embodimentとは何か?」参照)。Part 1とPart 2のクラスでもEmbodimentからクラスは始まるのだが、違いは、「どのような意図で組み立てているのか?」Embodimentを終えた後、明確に説明することが求められているところだ。

クラスの最初は、RitaによるEmbodimentからスタート。クラスの状況を見ながら、時々、2つのグループに分けて、RitaのEmbodimentを「観察するグループ」と「受けるグループ」に分けて、観察する時間を設けた。実際に、指導する立場に立ってグループを見る機会ってそんなにないと思うが、目で見ることで得られることは大きい。

Ritaによると、「人間というのは「見る」ということを教育や経験を通じて学ぶ」そうだ。他の2つの感覚(内耳感覚、筋感覚)は、すでに備わっているのとは対照的だと言うことは、以前本コラムで書いたが(「3つの情報収集系のバランスを整えること」参照)、セッション、Embodimentも、生徒のものをたくさん見ることで、観察方法を身につける意味もある。

観察のポイントとして、
1)一人一人の生徒がどのようにEmbodimentを捉えているのか?
2)どのようにサポートしたらいいのか?
3)クラスのダイナミックスはどのように変化しているのか?
などを説明しながら、クラスが進んだ。

練習は、床やベンチワークも及ぶ。主に、セッション1から3までの上半身と下半身をどのように統合していくのか?パートナーと組んで、言葉を使ったセッションを行った。言葉選びが文化によって解釈が違うことや、英語でも人によって違った解釈をすることもあったので、言葉選びを学ぶ貴重な機会となった。

各自で昼食休憩後、3人1組で30分の準備時間が与えられる。そして代表の1人が発表をし、2人がサポートに回る。発表は10分、ディスカッションは15分ほど。どのような意図でEmbodimentを披露したのか?
主に、ロルフィングの原理・原則と照らし合わていった。

参考に、ロルフィングの原理・原則については下記にまとめているので、興味がありましたら、チェックしてください。
1)Palintonicity(2方向性)(「基本的な考え方〜2方向性(palintonicity)」)
2)Embodiment(「身体感覚〜Embodimentとは何か?」)
3)Articulation (「力を抜くこと(2)〜空間を意識することの大切さ」)
4)Hubert GodardのTonic Function(「身体と心(2)〜Tonic Function(1)」「身体と心(3)〜Tonic Function(2)」)
5)Stephen PorgesのPolyvagal Theory(ポリヴァーガル理論)(「身体と心(4)〜ポリヴェーガル理論(1)」「身体と心(5)〜ポリヴェーガル理論(2)」)

この観点から、フィードバックも行なった。

そして、フィードバックについては、基礎トレーニングのPhase II開催時に、Giovanni Felicioni先生から配布されたプリントが再度シェアされ、ガイドに基づいて行われていったのも面白かった(「フィードバック〜トレーニングではどのようにして評価を受けるのか?」参照)

2日目は、終わるのが30分遅く、どうなるのかな、と思っていたが、3日目になると、終了時間も午後6時よりも前に終わるように、生徒の時間管理も自主的にうまくいくようになっていった。
ただし、1日6人のEmbodimentを受けるのは本当に大変。参加者の18人の中でドロップアウトする人もいて、 RitaをはじめとしたInstructorたちがどのように場を作っていくのか?苦心している様子が伝わってきた。

いよいよ、今日で最終日。最終日のみ午後4時に終わる予定だが、私のEmbodimentのプレゼンテーションも控えている。どのような形になるのか?楽しみながら、クラスに臨みたい。

この記事を書いた人

Hidefumi Otsuka