セッション8では、肩帯(肩甲骨〜鎖骨〜胸骨付近)と骨盤帯(恥骨、坐骨、腸骨付近)の2つのガードル(帯、英語でGirdle)へアプローチし、お互いが連動して自由に動けるように調えていく。肩帯と骨盤帯はそれぞれ上肢(肩〜肘〜手)と下肢(腿〜脛〜足)の動きの基礎となる。
セッション9では上肢の先端及び下肢の末端まで連動して動けるように身体を調えていく。一番の理想は、骨盤や肩を意識せずスムーズに動けるようになること。クラスではそれを骨盤帯と肩帯が透明(invisible)になると理想的と表現している。
セッション9に入る前に、首コリが軽減したにもかかわらず、内耳感覚の中で左と右とのバランスが崩れていることが判明している。それに対して残りの2回でどこまで対応できるのか?
また、セッション9に入る前に、内耳感覚を試す興味深いエクササイズを行った。
- 目をつぶって、何回か身体を左右に回転させる
- 目をつぶって、相手のガイドにしたがって足を揃える
- 両手を前へ突き出す
- 足を左右素早く交互に動かす
目を開けると、左足が前側に右足が後側に傾き、右軸に力がないことが判明。自分自身の写真映りを見るとよく左側に顔が傾く。内耳感覚のみならず右軸に問題があることがわかった。
さらに仰向けになり、左右の足と手がどのように協調して動くか?を見てみると、
- 左足〜右手:力が入りやすく緊張しやすい。
- 右足〜左手:力が入りにくく緊張しにくい。右側の足から右肩にかけて骨盤と肩に緊張があり流れが滞っている。
が判明した。日々ヨガの練習をしていて感じることとして、右手を強く左手を弱く使う傾向がある。それが影響しているのだと思う。
最初に、椅子に座り、施術者の手を借りて坐骨を広げていくことで、仙骨をより自由にすることから始まり、坐骨から腹筋を意識することなく胸骨付近から頭にかけて伸ばす動きを行った。
次にベッドに体側を下にして横たわり(右を下、左を上)、足のつま先から坐骨、骨盤への筋膜の緊張を解いて、胸と手をつなげる意識を調えていった。反対側では、同じ手順で行い、嗅覚、聴覚、視覚を刺激しながら手を動かす施術を行った(これにより、手の力が抜けるのは驚きだった)。
仰向けになり、胸椎から脊椎にかけて筋膜を伸ばしていき、頭蓋骨の裏にあるAO関節を緩めていった。
首の違和感が左側に残ったが、胸の詰まり感がなくなり広がりがさらに大きくなった。坐骨から頭へのつながりをより意識できるようになった。また、骨盤帯と肩帯をある程度意識しないで歩けるようになったというのも大きい。
内耳感覚の偏りについては原因が不明だが、どこまでロルフィングで対処できるのか?最後となるセッション10とともに楽しみにしている。
2026年8月の注記
この回で記録されている左右差は、ヨガの練習が身体に残した痕跡である。右手を強く、左手を弱く使う——アシュタンガ・ヴィンヤサ・ヨガを当時すでに10年近く続けていた身体に、その使い方が非対称として定着していた。
セッション5(大腰筋)の回では、腹筋と大腰筋にヨガの痕跡が現れ、身体の前面だけでは解けないことがPalintonicityの実例となった。この回で現れたのは、その上肢版といえる。左足〜右手は力が入りやすく、右足〜左手は入りにくい。対角のラインが左右で異なる質を持っていた。
当時は「右軸に力がない」と書き、原因は不明としている。11年を経て振り返ると、これは片側だけの問題ではなく、対角の連動の質の差として現れていた。セッション9が上肢の先端と下肢の末端までの連動を扱う回であったことと、記述の内容は正確に対応している。左右差が見えたのではなく、左右差が現れる場所として対角のラインが選ばれていた、という順序である。
ヨガのアーサナは、左右を均等に行うよう組まれている。それでも非対称は残る。均等に配置された動きを、非対称な身体が受け取るからだ。この時期の記述には、練習の量では解けないものがあるという認識が、まだ言葉になる前の形で残っている。




